アニガサキ2期8話、良かったのひとことで終わってもいいのではレベルなのですが、せっかくなので今回のトキランの描写で思ったことを書いていきたいと思います。
まず、前々からアニメ2期を観て感じていたテーマのひとつが「スクスタとの合流」です。
2期が始まる前のアニメとスクスタは互いに交わらない関係という印象がありました。
わかりやすい例としては侑とR3BIRTH組でしょうか。
侑はアニメ限定でスクスタには登場しないし、逆にR3BIRTHはスクスタ限定でアニメには登場しない。あなたちゃんのポジションに侑はいるけど、音楽科のあなたちゃんと普通科の侑、作曲もするあなたちゃんと作曲はしない侑、というように、あなたちゃんと侑の差異も大きかったですね。
けど2期ではR3BIRTH組も登場し、侑も音楽科として作曲を始めます。
そのような要素もあり、アニメ2期からはスクスタとは別物で平行線だったアニメが少しずつスクスタに近づいてるな、と感じていました。
(他でいうと、歩夢も2期になって泣く描写とかが全く無くてスクスタ同様Say Good-Bye 涙したんだなぁとか)
そして今回、スクスタの曲であるTOKIMEKI Runnersが披露された上に、みんなの衣装もスクスタの初期衣装ときました。
この瞬間自分が感じたことが「これまでは交わらない存在同士であったアニメとスクスタが、この瞬間だけは重なったんだ」ということです。
トキランのシーンの感動ポイントは多いですが、ここが特に好きな点かも知れません。
ちなみにスクスタとの合流という点で自分的には外せない要素がひとつ。それは…
かすみんさんの髪飾り
かすみの髪飾りが違うというのもアニメとスクスタの差異ポイントのひとつですが、1期13話でしずくからスクスタと同じ髪飾りがプレゼントされました。
それ以降2期ではOPだけでしか着けてませんでしたが、8話冒頭で満を持して髪飾りが再び解禁されます。
これは作中的には「大事な日だからこそとっておきのものを着けた」ということだと思いますが、後にトキランをスクスタ衣装で披露することを考えると、メタ的には「スクスタかすみとのビジュアルの統合」という役割も大きかったのではないでしょうか。
さて、スクールアイドルフェスティバル開催中の出来事である7話と8話では、羽が登場したりデビュー曲をアニメ内で披露したりと、これまでのラブライブ!シリーズを想起させる要素もありましたね。
1期の虹ヶ咲って過去のシリーズとは全く関係ないものと思えるくらいこういう要素って皆無だったので、これらの要素は印象的でした。
自分もこれらを見ていてμ'sやAqoursを思い出しましたが、そんな自分の体験も含めて好きポイントだったりします。
まずスクールアイドルフェスティバルは「あらゆるスクールアイドルが集まるお祭り」ということで、東雲など虹ヶ咲世界に存在するスクールアイドルたちが多数参加しています。
そんなお祭りの中、過去のシリーズを思い出すようなシーンを見たことにより、自分の頭の中では「虹世界のスクールアイドルだけではなくμ'sやAqoursも感じられる」状態になりました。自分の脳内ではまさに様々なスクールアイドルが集う夢の場所になったわけです。
もうひとつ、これは先程の「スクスタとの合流」の話に繋がります。
スクスタとアニメの大きな違いのひとつとして、スクスタは虹ヶ咲のスクールアイドルたちがμ'sとAqoursと同学年として交流するという整合性なんて知りませんと言わんばかりのスマブラ時空なのに対して、アニメでは当然ながらμ'sもAqoursも登場しません。
ですが先程も書いたように、過去のシリーズを想起する演出を見たことで自分の頭の中ではμ'sとAqoursがチラついており、ある意味3作品が共演するスクスタのような状態が脳内で起きていたわけです。
これもある種の「スクスタとアニメの合流」を感じられて、なんか勝手に感動してました。
(余談)
「デビュー曲をアニメ内で披露」や「スクスタとの合流」という話題の都合上、Liella!の名前は避けざるを得なかったのですが…
作曲に苦戦する侑のシーンを見た時、作曲中に変なポーズを取るという繋がりからスーパースターを思い出したという意見も見かけましたね。
自分はそこは意識してませんでしたが、人によっては今回だけで4作品が脳内に集結したのかもしれません。脳内オールスターズ。
さて、虹ヶ咲は多くのメディア展開がされていますが、その中で主軸になるものとしては「アニメ」「スクスタ」「リアルライブ」の3つがメインかと思います。
この時点でお察しかもしれませんが、はい。次は「リアルライブとの合流」について話していきます。
トキランの冒頭で、侑はスクールアイドルのステージとは反対の客席後方でピアノを演奏します。
アニメ単体で見ても「侑の表現者としての一歩」を感じる素敵なシーンですが、やはり思い出すのは3rdライブにおける「夢がここからはじまるよ」での妃菜喜ちゃんによるピアノ演奏ですよね。指が震えるカットがさらにそれを強めています。
ここで自分が真っ先に思ったことは「3rdライブの逆輸入だ!」で、
次に思ったことが「この演出絶対5thでやるでしょ!」です。
つまりこの瞬間自分の頭にはリアルライブのことが強く浮かび上がっていたわけです。
これが「アニメとリアルライブの合流」ですね。
ちなみに、次に思ったのが「5th絶対行きてぇ!」
次が「5th当選してくれ」
次が「その前にまずシリアル入力せんとな」です。(ギリギリを生きる人間)
皆さんはシリアルは余裕を持って入力しましょう。
それはさておき、このピアノのシーンでリアルライブの要素を取り入れた直後にトキランが流れ、上で書いたように今度はスクスタとの合流がされるわけです。
つまりこのトキランのシーンは、「アニメ」と「スクスタ」と「リアルライブ」という本来なら交わらない3つの虹ヶ咲がひとつになった瞬間だと考えました。
曲の始めには歩夢、かすみ、しずくが3分割で画面に映り、その境界線が消えるという映像でスタートします。
この描写はここまでの話を踏まえると、「アニメ」と「スクスタ」と「リアルライブ」の3つの境界線が消えてこの瞬間ひとつになったことを表していると考えることができますね。
おわりに
交わらないながらも3つの虹ヶ咲を楽しんできた自分にとって、今回それらがひとつになったのは率直に言って非常に嬉しい瞬間でした。
とはいえこれはあくまで瞬間的なことであり、今後はまたアニメとして独立した物語が進んでいくのだと思います。かすみんさんも次回には髪飾り外してると思います。
でも、そんな一時の夢のような奇跡の瞬間というものが、自分は美しいと感じています。
それでは、侑が両手を使わずにツインテールだけで倒立できるようになったら、またお会いしましょう。