かすログ

ゆうぽむなんだね

君といっしょに

 はい、以前書いた記事について、今後もまだ考えていく余地はあると思うのですが、一旦の自分なりの考えを書いていきたいと思います。

odaiba-sumitai.hatenablog.com

 

 今回考える上で1番参考になったのが、やはりストーリーのこのシーンでした。

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 あなたの頑張ってる姿や、なにかに夢中になっている姿を見守っていたいという歩夢の言葉。

 「頑張ってる姿」や「夢中になってる姿」というのが、「夢へ歩いている状態」と言えるのではないかと思います。

 

 冒頭の

Walk in a dream with me

『Walking Dream』より

という歌詞。この「dream with me」というフレーズから、歩夢のソロ曲『Dream with You』を思い出しました。

 あの曲は歩夢の「私の夢を一緒に見てほしい」という気持ちを歌った曲でした。それに対して「with me」ということは、おそらく「あなたの夢を私にも見させてほしい」という気持ちを歌っているということ。

 最初は自分の夢を追いかけるのにあなたの存在を必要としていた歩夢が、今度はあなたが夢を追いかけるのに自分の存在を必要としてほしいと思っている、というのがこの曲なのではないかと思います。

 ちなみにこのフレーズについて考えているとき、「Walk to」ではなく「Walk in」なのが気になっていたんですよね。「私と一緒に夢に向かって歩いていく」ではなく「私と一緒に夢の中を歩く」になる理由。

 これもさっきのストーリーのシーンを見てなんとなく答えが浮かびました。歩夢は「頑張ってる姿」という夢を追いかけている姿だけでなく、「なにかに夢中になってる姿」という、ただその人の好きなことを楽しんでいる姿も見守っていたいと言った。この「夢中になってる」というのが「夢の中」に結びつくのではないかと思うのです。

 「Walk to a dream(夢に向かって歩いていく)」だと、夢を目指して頑張っている人のことしか指せないけど、「Walk in a dream(夢の中を歩く)」と言うことで、夢というほどのものは持っていないけど好きなことに夢中になっている人のことも指せる言葉になっているのではないかなと。

 この、夢に向かって頑張っている人だけでなく、好きなことを楽しんでいる人のことも同じくらい肯定するのは虹ヶ咲らしいなぁと感じます。

 

 Dメロの

「輝きもトキメキも切ないなんてWalking dream」

『Walking Dream』より

という歌詞、ここは正直どうもしっくり来る解釈ができていないです。「輝き」や「トキメキ」が「Walking dream」しているとはどういうことなのか、どうしてここで「切ない」という言葉が出てくるのか(せつ菜は関係ない……と思いますが)、ということについてはまだまだ考える必要がありそうなので、今後の課題にしようと思います。

 ただ、『Fly with You!!』の歌詞に

TOKIMEKIのストーリー

KAGAYAKIの軌跡

『Fly with You!!』より

とあるように、「輝き」と「トキメキ」って表記違いはあれど両方の曲に登場する曲なんですよね。(とはいえ、『Fly with You!!』のインパクトが強すぎて『Walking Dream』にもこの2単語が入ってることに意識が向くまで少し時間がかかりました。)

 というより、そもそも『Fly with You!!』のこのフレーズがスクスタの最初と最後の曲からそれぞれ由来しているのでしょうが。

 『Fly with You!!』とはどういう曲なのか、虹ヶ咲という作品において「輝き」「トキメキ」とはどういうものなのか、それについて掘り下げることで『Walking Dream』のこのフレーズについてもう少し見えてくるものがあるのかな?という気はします。

 

 先ほどの歌詞の意味の取り方が難しかった一方、

「離れても隣でもいつでもずっとWalking dream」

『Walking Dream』より

こちらの歌詞は意味の解釈はしやすいのではないかと思います。「一緒にいられる時もあれば離れ離れになる時もあるけど、いつでも私は夢に向かうあなたのことを見守っているよ」という、あなたを想う歩夢の気持ちが綴られているのではないでしょうか。心は一緒、的なやつです。

 

 さて、この曲の歌詞にある「Walking Dream」という言葉の中でも、サビのラストにある

そうだよ"Walking Dream"

『Walking Dream』より

そうでも"Walking Dream"

『Walking Dream』より

の箇所は、どうも意味を上手く取ることができませんでした。

 ただ、このあたりの歌詞は「"Walking Dream"」というように「""」によって囲われています。ついでに言うと、「""」に囲まれている箇所とそうでない箇所では「Dream」の頭文字が大文字か小文字かの違いもあります。この「""」を「固有名詞であることの表現」だと仮定したら、ここの「"Walking Dream"」は当初の解釈通り、「歩夢のことで頭が一杯になるための言葉」ということで良いのではないかなと考えました。

 「Walking dream」は「夢へ歩く」、「"Walking Dream"」は「歩夢」と解釈すると、曲全体を通して歌詞の意味も取りやすくなるのではないでしょうか。

 

 曲の箇所ごとの話をしてきたので話が散らかってきたこともあり、曲全体を通しての話としてまとめます。

 この曲は、これまで夢を追いかける自分を「あなた」に支えてきてもらってきた歩夢が、今度は夢を追いかけたり、好きなことに夢中になる「あなた」のことを支えたい、見守りたいという気持ちを歌った曲なのではないかと思います。それが歩夢なりの愛であると。

 だから『Walking Dream』という言葉には「歩夢」という意味もあれば「夢へ歩く」という意味もある。そしてこれは歩夢の始まりの曲である『夢への一歩』や『Dream with You』から精神的に進化した曲なのかなと感じました。

 また、この「あなたが私の夢を応援する」「私があなたの夢を応援する」という相互関係は、6thライブのテーマである「愛の交換」にも繋がるのではないかと。

 

 というわけで、改めて『Walking Dream』という言葉の意味について考えてみました。

 虹ヶ咲は初めは「あなた」がメンバーの夢を応援することを重視していたコンテンツでしたが、2期最終話を特に大きな契機として、「あなた」の夢を応援することも大事な要素になっていると思います。

 そんな今だからこその魅力がある曲なのではないでしょうか。