かすログ

ゆうぽむなんだね

友として、ファンとして

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 いきなりですが自己紹介をすると、自分は虹ヶ咲においてスクスタでは中須かすみ推しアニメでは上原歩夢推しとしてオタクをしています。

 なぜこのタイミングで自分の推し事情を語ったのかというのは、それが今回する話に関わってくるからです。

 最近は他の虹ヶ咲のオタクの話を聞かせていただくことも増えてきましたが、自分のようにスクスタとアニメで推しキャラが違ってくる人ってあまり見かけたことないんですよね。

 自分は基本的にキャラの容姿や性格というよりかは、作中のストーリーにおいてそのキャラがどのような行動をしたのか……という点でキャラを推す傾向にあるので、スクスタとアニメが別時空で違う物語が繰り広げられている以上「スクスタとアニメで推しが違うこと」自体は特に変なことでは無いと思っています。

 ではもっと具体的に、なぜアニメでは上原歩夢に対する好感度が上がるのか、スクスタとアニメの間にあるどのような違いが要因になったのかを考えていました。

 以前まで自分の頭の中にあった考えとしては、

・1話で個別回をした後、11話と12話で再び個別回があり、ソロ挿入歌も1人だけ2曲あるという構成の特別さ。

・全体を通してゆうぽむの絡みが可愛すぎた。

・スクスタではかすみと出会ってから歩夢をスクールアイドルに誘ったのに対して、アニメでは歩夢と一緒にスクールアイドルを始めようと決めてからかすみと出会った。(自分は他の作品でも「最初の仲間」ポジションのキャラを贔屓目に見がち。)

などなど……。

 以前はこんなところで納得していたのですが、とあることをキッカケに自分の中でとてもしっくりくる考えが浮かんできたので、今回はそれを言語化してみたいと思います。

 

 今回語る内容について考えが至ったキッカケというのは、アニメ2期放送前あたりの時期に発売されたTVアニメオフィシャルBOOKに記載されていた11話についてのシリーズ構成田中仁さんによるコメントです。

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 以下に該当部分を引用します。所持してる方は、71Pにありますので気が向いたら読んでみてください。

スクールアイドルはたくさんのファンと向き合うものです。歩夢と侑は大親友ですが、スクールアイドルとファンの1人でもあります。これはスクールアイドルになりたいと思った歩夢が越えなきゃいけない壁の1つで、彼女にはそういう成長が必要だろうと考えていました。

 この言葉を聞いたあたりから、自分の中で少しずつピースがはまっていくような感覚になりました。

 

 さて、ここから先の話を続ける前に、まずは前提とするために少し別の話をします。

 アイドルなどの芸能活動をする人にも、友人や恋人などのプライベートの人間関係は当然あるはずです。

 それ自体は別に何の問題も無いと思いますが、その友人の中には友人であると同時に、その人の活動を応援したり楽しんだりするファンであるという人も出てくると思います。まさに高咲侑が上原歩夢の幼馴染であると同時に、彼女のファンでもあるというのと同じような関係です。

 それについてもやはり問題は特に無いと思いますが、ではその活動者が友人だからといってその人をファンとして優遇するようなことがあったとします。

 ざっと例を挙げると、

・ライブのチケットを抽選無しでタダで用意してあげる。

・サインなどを無条件で書いてあげる。

・現時点では未公開の情報などを先行して教えてあげる。

……とかでしょうかね。まあ具体例の内容は何でも良くて、とりあえず「1人のファンが友人だからといって他のファンの人達よりも良い待遇を受ける」という状況というのだけイメージできれば無問題です。

 そういう状況に対して、皆さんはどう思いますでしょうかね。別に良くない?という意見もあるでしょうし、正解の無い問いなのでその意見ももちろんアリだと思います。

 ただ、自分の意見としては正直こういう状況はあまり肯定はできません。

 友達であろうと、1人のファンとしての立場になるのであればそれは他のファンの人達と同じ扱いであるべきだと考えています。

 例え友達であっても、その友達がファンの立場になったときに特別扱いせず、他のファンも同じくらい大切にするという人がいれば自分の中でその人の好感度ってかなり高くなるんだろうなと思います。

 

 ここまで書いたところで何となくこの後の話の展開も予想されてしまいそうな気がしますが、話を虹ヶ咲に戻します。

 先程引用したオフィシャルBOOKの記載を見たときに、当たり前のことながら侑と歩夢は幼馴染として強いキズナで結ばれている友人関係であると同時に、スクールアイドルとそのファンの内の1人という関係でもあるということを改めて感じさせられました。

 ここで前提として話したことに戻ると、侑が歩夢にとっての大事な友達だったとしても、それがスクールアイドルとファンの1人としての関係になったときに侑のことだけ特別扱いして大切にするというスタンスだったら、個人的にそれはちょっと全肯定できない気持ちが強いんですよね。

 では実際アニメにおける歩夢はどうだったか。

 最初は歩夢のファンは侑だけしかいなくて、歩夢も侑のことだけしか見ていなかったけど、活動を続ける中で他にも歩夢のことを好きと言ってくれるファンの子達が現れた。そして歩夢の中で侑だけではなく、そのファンの子達も同じくらい大切な存在になっていた。

 はじめは変化への恐れや侑への依存心もあってその気持ちを前に出すことはできなかったけど、せつ菜の後押しで自分の言葉も思い出し、新しい大好きに向き合うことができた。

 そんな新しく大切なものが増えたことを歩夢は「前に進む」ということだと感じた。

 このように、アニメ1期の11話12話では歩夢が侑だけでなく他のファンの子達も大事にしていけるように成長した過程が描かれていたと捉えています。

 自分がアニメでの歩夢を大好きになった理由って、ここにあるのではないかな……と思いました。

 歩夢が侑だけでなく他のファンの子達にも向き合う様子が丁寧に描かれていたからこそ、先程述べた「友達としての関係をファンとしての関係に持ち込むべきではない」という考え方を持つ自分に特に刺さったのではないかと。

 歩夢が侑を抱きしめた後に集まってきたファンの子達も一緒に抱きしめるシーンがありましたが、あそこで歩夢が侑のことだけを抱きしめるようなキャラだったら、多分歩夢のこともゆうぽむのことも今ほど好きにはなっていなかったんじゃないかな、と思うんですよね。

 アニメで歩夢が好きな理由という触れ込みで話を始めた以上、ではスクスタ時空の歩夢はどうなのかという話もする必要がありますね。(AとBを比べてAが好き、みたいな構文は極力避けるべきだとは思ってるんですが)

 とはいえ、別にスクスタの歩夢が他のファンを蔑ろにしてあなたちゃんばかり贔屓しまくってるとまでは感じていないです。

 それに、あなたちゃんはファンであると同時に侑と比べてスタッフとしての役割もより強い印象があるので、それゆえに他のファンには話さないようなことをあなたちゃんには話したりする……といった展開が多いのは自然なことかとは思います。

 先程の例えでいうなら、ライブに何かしらの形で関わった人が関係者としてライブに招待されることを贔屓とは言わないでしょう。それと同じようなものです。

 なのでアニメの歩夢にある要素がスクスタの歩夢には欠けてるとは思っていません。ただ、アニメではスクスタよりも明確に、歩夢が侑だけでなく他のファンも大切にするという様子を話の盛り上げ所として丁寧に描いているから、自分の心に残ったのかなと考えています。

 

 色々と語って長くなりましたが簡単にまとめると、ゆうぽむの魅力って侑と歩夢には友人関係として強い絆を持っている一方で、その関係をスクールアイドルとファンとしての関係には持ち込まずに侑のことをあくまでファンの1人として向き合っているという、公私混同しない関係性にある……というお話でした。

 

 最後に、引用で使わせていただいたのでTVアニメオフィシャルBOOKの宣伝を。

 アニメのストーリーや印象的な場面カットを簡単に振り返れるだけでなく、監督や劇伴作家、キャスト陣などあらゆる方面の公式関係者のお話が聞けて読みものとしてシンプルに面白いです。

 何より、この本に書いてあることはファンの個人的な感想や考察ではなくて、実際に製作に関わった方々が「これにはこういう意味がある」と名言されてるものなので、それは紛れもない真実なわけですから、アニメへの理解を深める資料的な価値も非常に大きい1冊になっています。

 興味がある方はぜひ読んでみてください。

 

 以上、ゆうぽむの話とTVアニメオフィシャルBOOKの話でした。

 

あなたのためのライブ (5thライブ感想)

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前置き&無駄話

 というわけで虹ヶ咲5thライブ「虹が咲く場所」が全公演終了したわけですが、いかがだったでしょうか。

 自分としては楽しさと感動のどちらの方向にも振り切っていて、途中からとはいえ虹ヶ咲を応援してきて良かったなと心から思えたと同時に、これからの虹ヶ咲も楽しみながら応援したいと改めて誓えるような、最高のライブだったと言えます。

 ただ正直、最高のライブだったがゆえに今は燃え尽きてしまったような感覚です。

 例えるなら、受験頑張って志望校に入れたものの授業に出席する気が全く起きず、いつの間にか学校から姿を消してる大学生と同じくらい燃え尽きてます。

 繚乱の彼方ちゃんのパートに

溢れるやる気は寝てないよ

という歌詞がありますが、あれって略すと

   やる気   ないよ

になるじゃないですか?そんな感じです。

 まあ、4月に2期の放送が始まってから9月の5thライブまで……いや、2月の4thライブの時に京セラドームで2期のPVを見てから、あるいは去年3rdライブの時にかつてメットライフドームと呼ばれていたナニカで2期発表のお知らせを見てから、ずっと虹ヶ咲アニメ2期を追いかけ走り続けてきたのですから、それが終わって燃え尽きるのは仕方ないのかなと。

 あとはちょうど5thライブが終わったあたりで気温も下がってきて季節の変わり目を感じたこと。がさらじ公録のようなイベントは残ってますが、おそらくこれが今年最後の虹ヶ咲のライブになったであろうこともあって、ちょっと早めの年末気分になってるのかもしれないです。(9月なのに)

 去年の10月、QU4RTZファンミの日に10月とは思えないくらい暑くない!?と思ってたらA・ZU・NAファンミの日にはかなり涼しくなってたり、去年の自分にとってはA・ZU・NAファンミがその年最後の虹ヶ咲のライブになったりしました。ちょうど今の状況に近いのもあって、あの頃を思い出して懐かしい気持ちになってます。

 年末といえば、去年の大晦日のカウントダウンライブも楽しかったし、

(配信参加だったし、3作品合同ライブだから虹ヶ咲のライブとは別物かな?と思ったのでさっきはA・ZU・NAファンミが最後のライブと書きましたが)

年末から年明けにかけて開催された東京タワーとのコラボイベントも凄く良い思い出として残ってるんですよね。

 基本的に自分はラブライブ!シリーズのオタクというよりは虹ヶ咲集中型のオタクではあるのですが、ああいうオールスター感のあるイベントも楽しいし一時的に他ラブライブ作品への熱も高まります。また東京タワーでも嬉しいし別の施設でも良いから、シリーズ合同イベントは毎年末の恒例行事になったら嬉しいです。

 と、話題の方向性が4thライブの生首アニメの同好会メンバーたちくらい迷走しましたが、ここで燃え尽きのリハビリも兼ねて今回の最高のライブで感じたことをまとめたいと思います。

現地勢&配信勢として

 今回自分はチケット抽選の運の問題で、ガーデンシアターと武蔵野の森の各公演DAY1を現地で、各公演DAY2を配信で参加しました。

 そんな自分の立場からの感想としては、もちろんできれば全通はしたかったので次にナンバリングのライブが来た時は頑張りたいという決意を新たにすると同時に、今回は自分にとって呪いになるような要素は無くて安心だったな?という気持ちです。

 例えばですが、自分が現地参加できなかったライブだけで『無敵級*ビリーバー』とか『未来ハーモニー』が披露されたり、最終日の発表で3期とか劇場版の告知とかが来たらさすがに引きずったかもしれませんが、そのあたりは大丈夫でした。いやもちろん、にじよんあにめの発表とかも画面の前で拳を握るくらい嬉しかったことには間違いないんですけどね。

 ジャスビリも、人によってはガーデンシアターで聴くことに大きな意義を感じる人もいたかと思いますが、自分としてはそこにこだわりは無かったので、4thライブで現地で聴くことを達成できていた時点で特に気にはならなかったです。

 今回のライブの本題であるテレビアニメをなぞったセトリや、多くの人が現地で盛り上がることを楽しみにしていたであろう『繚乱!ビクトリーロード』は全公演共通だったことも考えると、今回は運営側もキャパが狭いという意見も理解した上で、1公演でも参加できれば納得はできるような構成にしたのかな?と考えてしまいますね。もちろん運営にしかわかりませんが。

ひとつの集大成、そして次のトキメキへ

 今回のライブが始まるまで、もちろんライブの後にも虹ヶ咲というコンテンツは続くのだろうとは思っていたのですが、正直今回のライブはひとつの区切りのようなライブになると思ってました。(それも燃え尽きた要因のひとつかも)

 なにしろ今回のライブタイトルは「虹が咲く場所」です。「虹ヶ咲」のライブタイトルに「虹が咲く場所」って、例えるならアニメや漫画の最終回のサブタイトルにその作品のタイトルを持ってくるようなものじゃないですか。これは区切りかと思ってしまっても仕方ない気がします。

 その認識も大きく間違っていたわけでもなく、幕間映像でこれまでの歴史を振り返ったり、卒業の話を感じさせるような楽曲も披露されたりと、本当に最後でも違和感ないくらいの構成になっていましたし、こういう心構えでライブに臨んだこと自体は間違いではなかったのかもしれません。

 それにしても、あの幕間映像も反則級*ビリーバーでしたね。アニメ化の予定が無くて、どこに向かうかまだわからなかったり、色々と辛いことも多くてついうつむきたくなるような状況だったであろう初期の様子を振り返りながら『NEO SKY, NEO MAP!』や『未来ハーモニー』が流れる演出にはやられました。

 しかし、『Next TOKIMEKI公演』の名に相応しく、最後にはにじよんあにめーしょんを始めとして今後の未来にも期待を持てるような発表が多数ありました。

 もちろんライブが終わる頃にはこの先の虹ヶ咲を見るのがもの凄く楽しみな気持ちでしたし、むしろ未来を見るためにも一度これまでの過去を振り返ることが大事だったのかなとも思いました。

 曲についても、たしかに卒業を意識してはいますが歌詞的には「ここで終わり」ではなくむしろ「終わりはいつか来るかもしれないけど、それはそれとして今を楽しむ」というニュアンスですしね。

 2期11話で3年生組が教えてれたように、幕間で流れた「いつだって、いまが最高!」の言葉通り、これからも今を楽しみ続けたいです。

高咲侑(矢野妃菜喜さん)の在り方

 今回のライブ前から期待していたことのひとつが、「高咲侑として出演する矢野妃菜喜さんの役割についての3rdライブとの違い」でした。

 アニメ1期の高咲侑はファンとしてスクールアイドルを支えるという、スクスタでいうあなた、あるいは「かわいい俺ら」の立場で登場しました。それゆえ1期に基づく3rdライブでも矢野妃菜喜さんの役割は、(ステージから離れた場所でピアノを演奏するというパフォーマンスもありましたが)基本的に他のメンバーにエールを送るというものでした。

 一方アニメ2期の高咲侑は音楽という夢に向かって走り出し、自分自身を表現する者になり、最後には多くの人にときめきを与えられる存在になったことから「侑ちゃんもスクールアイドル」と歩夢から評されました。

 そのため、アニメ2期の最終話を見届けてからは、5thライブではこの高咲侑の違いを反映させたライブになったら嬉しいと思っていました。具体的にはトキランの際にステージ上でピアノを演奏してほしい、とかですね。

 結果としてその望みには見事に応えてくれました。先程書いたトキランでのピアノはもちろんですが、Future Paradeが始まる前にアニメの侑同様、客席から叫んだ後演説をしながらステージに向かう演出、さらに武蔵野公演のHurray Hurrayでは旗を振ったりと、3rdとは段違いなくらい矢野妃菜喜さんがライブの演出に関わっていましたね。

 特にインパクトが大きかったのは武蔵野公演で矢野妃菜喜さんがトロッコに乗ったことです

 当然ながらトロッコとはファンやスタッフが乗るようなものではありません。そこに乗って客席に手を振ったりするのは、もちろんスクールアイドルの仕事なはず。まさに「侑ちゃんもスクールアイドル」になったことの象徴ですよね。

 矢野妃菜喜さんがトロッコに乗って客席を回ってるのを見て、観客の中には「目が合った!」とか「めっちゃ近くにき来てくれた!」などの喜ぶリアクションをする人が現れることも、まさしくときめきを与える存在になったことの証明と言えるでしょう。

「あなた」としての自分

 今回のライブに参加して、これまでのライブと大きく感じ方が違った点として、今回は「自分自身の存在」を強く意識させられるライブだったということです。

 虹ヶ咲というコンテンツは「あなたと叶える物語」というコンセプトがあるように、作品やキャラを応援するファンたちも「あなた」としてコンテンツに関わっていくことが特徴です。

 ただ、実は自分はこれまでライブに参加してきて自分自身が「あなた」としてライブに関わっているという感覚はありませんでした。(1stライブの頃から参加されてた方々は既にそこで感じていたのかもしれませんが)

 2ndライブはオンラインゆえに自分の存在はライブに一切関わっていないと思っていましたし、4thライブも衣装を自分たちの投票で決めるという企画はあったものの、全体を通しては自分がライブに関わっているという感覚はありませんでした。

 特に3rdライブは自分たちの代表として矢野妃菜喜さんが出演しているようなライブで、MCでのキャスト陣の気持ちの矢印も矢野妃菜喜さんに向かっているように感じました。

 要するに、これまでのライブは自分の存在とは関係しないところでパフォーマンスは完成していて、自分はそれを観客として観ているだけ……という感覚でした。(もちろん観客がいるかどうかで出演者のメンタルに関わるとかはあると思いますが、ライブの成立自体は観客がいなくてもしますからね)

 ですが今回のライブは参加している間、明確に自分自身が「あなた」としてライブの中に存在しているという感覚になっていました。

 要因として大きかったのは、やはり『Future Parade』と『夢が僕らの太陽さ』の前の矢野妃菜喜さんの言葉。

 客席を歩きながら喋り、最後にはステージから

元気が欲しい時は、会いに来て!

で終わる一連の言葉。あれはアニメで侑が言った際は作中で客席にいる人たちへの言葉でした。(それでも、あの時点でも視聴者へのメッセージという意図はあったと解釈していますが)

 ライブでは矢野妃菜喜さんが現実世界で客席に向かって喋ることで、あの言葉は明確に「自分たちに向けられた言葉」になりました。

次は、あなたの番!

という言葉も、アニメの時点で視聴者に向けられていたとは思いますが、今回のライブで改めて矢野妃菜喜さんから客席にいる自分たちに投げかけられた言葉です。

 矢野妃菜喜さんが自分たちに向けてメッセージを送り、それを受け取った自分たちがときめきを胸に前に進んでいくこと。それによって5thライブは完成されるのではないかな、と感じさせられました。だから、あの日客席にいた自分はこれまでのライブと違って、自分自身の存在がライブに深く関わっているように実感できたのかもしれません。

 Future Parade前の演説といえば面白かったことがもうひとつ。矢野妃菜喜さんが叫んだ後、当然客席の自分たちは矢野妃菜喜さんの方に注目するじゃないですか。それが作中でも侑が叫んだ後に何事かと思って侑の方を振り向く観客たちの様子に重なるようでした。(初日は自分も予想していなかっただけに、心から「何事?」って気持ちで後ろを振り向きましたし)

 それもあって、矢野妃菜喜さんが戸惑うような反応をするとき、あれは原作の侑の再現ではあるのですが、まるで本当に観客からの注目を浴びて戸惑ってるように見えてリアリティが増すんですよね。

 あれはまさに、自分たちも無意識のうちにライブの演出の一環になっていたんだなぁと感じて、自分たちの存在ありきのライブという感覚を増していたように思えます。

 と、自分自身の存在を意識させられたライブだったという話を踏まえてもうひとつ。

 今回のライブの中では『Hurray Hurray』が特に印象的でした。

 もちろん、曲自体が好きとか、発表されてからライブで披露される機会が無かっただけに「ついに聴けた!」という嬉しさとか、2期の11話や12話の内容がこの曲を思い出させるようなものだったから2期に基づくこのライブとの親和性が高かったということも印象的な理由ではあります。

 ただ、今回自分が語りたいのは、自分の存在を意識することになった5thライブでHurray Hurrayを受け取ったことにより、この曲に対するイメージに革命的な変化があったということです。

 Hurray Hurrayを初めて聴いた時から5thライブの前まで、この曲に対するイメージは「同好会の中で完結した曲」というものでした。つまり、この曲は同好会のメンバー同士の気持ちを歌った曲だと思っていたのです。

 例えば、

誰かがいつも側で 笑わせてくれてる事って

こんなにもかけがえないんだって 教えてくれた

一番隣って素敵だね!

という歌詞の「いつも側で笑わせてくれる人」は誰なのか。「一番隣にいる人」は誰なのか。それはやっぱり侑や他の同好会メンバーのことではないか?と真っ先に考えていました。

 ですが、今回のライブでキャストの方々から自分たちに向けて披露されて自分たちがそれを受け取ったこと。武蔵野公演では矢野妃菜喜さんもステージに立って客席に向けて旗を振られていたこと。

 それらもあって、この曲って同好会から自分たちへのエールを送っている曲なんだなと印象が大きく変わりました。

 そして、同好会メンバー同士の歌だと思っていたこの曲の登場人物に自分たちが加わることによって、「一番隣にいる人」には自分たちも含まれるのかな、と思えるようになったことは素直に嬉しかったですし、自分も同好会のみんなを支える「あなた」なんだなと自覚させられました。

 同時に、

大好きなんだ 運命って本当にあるね!

君だから思えるよ 出逢えてよかった

を始めとして、今回のライブで自分が改めて虹ヶ咲という作品に対して抱いた感情をそのまま言葉にしたかのような歌詞も多数あって、この曲を歌っているのは同好会メンバーですが、自分から同好会への気持ちも描かれたような曲でもあるのかなとも思いました。

 "支え合ってきた僕ら"とある通り、この曲は相互的なものなのかもしれないですね。

 Hurray Hurrayの披露中はそんなことを考えていました。嘘です。これはライブ後に振り返ってから改めて思ったことです。

 実際のライブでのHurray Hurray披露中は

・旗の動きに合わせてブレード振るの楽しすぎるな、とか

前田佳織里さんめっちゃかわいいな、とか

・サビ振り付けの旗と腰を動きが楽しそうで真似したいな、とか

前田佳織里さんちっちゃくて超かわいいな、とか

そんな感じのことを考えていました。

 何にせよ、今回のライブを機に今後はより一層「あなた」としての実感を持って虹ヶ咲を追いかけていけるのかもしれません。

「虹が咲く場所」とは

 今回のライブタイトルであり、異常に最終回感を増す理由になったこのワード。最後にライブの感想を踏まえて、今回のライブにおける「虹が咲く場所」という言葉の意味を考えてみたいと思います。

(もちろん多様な解釈ができると思いますし、この後色んな人の解釈を聞いてみるのが楽しみでもありますが、今回の記事で自分が書きたいことはほとんどひとつに絞られます)

 まず、自分が虹ヶ咲という作品に出会って間もない頃に、虹ヶ咲というタイトルについてどう考えていたかを語ります。

 最初の頃の自分は虹ヶ咲という作品の「虹」に対して「個性の尊重」だと考えていました。

 虹ヶ咲の大きな特徴はソロ活動が主体ということであり、かわいいパフォーマンスをするキャラやセクシーなパフォーマンスをするキャラなど、それぞれが自分の好きなことを追求しちゃってることです。

 このようにキャラたちが自分の個性を発揮している様子が、多様な色を内包する虹と重なることから、この作品には「虹ヶ咲」と付けられたのかな?と考えていたのです。

 では今ではどうかというと、結論としては虹=多様な個性という認識はほとんど変わっていません。

 ですが、初期は個性とはスクールアイドルのメンバーたちのものだけだと認識していたのに対して、今ではこの個性とは「あなた」や侑の存在も含めてのものだと思っています。

 それぞれが自分のやりたいようにスクールアイドルとしてパフォーマンスしているのは当然素晴らしいことだけど、それだけが素晴らしいわけではなくて、そんな彼女たちを応援するという活動だって個性として素晴らしいことだよね、と肯定する。それが「虹ヶ咲」というタイトルの持つ意味なのかなと考えるようになりました。

 ここで、スクールアイドルを応援する者にもパターンが分かれます。それは、アニメの「高咲侑」に近い者とスクスタの「あなた」に近い者です。

 侑とあなたの違いとは何か。もちろん歩夢への呼称とか全体的な喋り方とかも違いますが、大きな違いは「行き着いた夢の形」だと考えています。

 侑は音楽という自分自身の夢を見つけて走り出した一方で、あなたにとって音楽は夢というほどのものではなく、自分の夢が無いことに悩む描写もありました。

 そんなあなたに対して同好会のメンバーが出した答え。それは、みんなの夢を応援するあなたの背にはみんなの夢が乗っているということ。

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 誰かの夢を応援するということは、その人と同じ夢を見るということ。自分自身の夢は無くても、誰かの夢を応援しているならそれも夢を持っているということなんだと肯定するのがスクスタ41章である……と自分は解釈しています。

(このシーンの愛さんのセリフ、かなりジャスビリしてて好きです)

 アニメ2期最終話で侑の「次は、あなたの番!」という言葉を受け取ったものの、自分には夢ややりたいことが無いから侑に置いていかれたように感じるという意見も見かけました。

 そんな2期最終話とかなり近い時期にこの41章が公開されたことについてはやはり意図のようなものを感じます。

 アニメの侑を通して自分自身の夢を見つけることの素晴らしさを描いた後に、スクスタのあなたを通して自分の夢は無くても誰かの夢を応援することも同じくらい素晴らしいんだということを描く。これが虹ヶ咲というコンテンツ全体の意図だったのではないかと。

 そして、同じくスクスタ41章であなたが作曲した曲が『永遠の一瞬』です。

 5thライブでこの曲が披露されたことの意味。それは、このスクスタでのシナリオを振り返ることで改めて観客に対して「スクールアイドルを応援することもひとつの夢の形である」と肯定することだったのではないでしょうか。

(幕間映像の「いつだって、いまが最高!」というフレーズに合致した曲だからというのも大きいとは思いますが)

 この5thライブという空間には

・ステージでパフォーマンスをする人たち

・そこから夢や力を受け取って、自分の夢に向かって走っている人たち

・自分の夢は無いけど、夢を追いかけている人を応援している人たち

か存在していて、

それら全てに優劣は無く、みんなが誰かにときめきを与えられる存在であり、形は違えどみんなが「スクールアイドル」であると肯定される。それが5thライブという場所であり、「虹が咲く場所」だったのかなと思いました。

 しかし、これではあくまで虹が咲くのは5thライブという空間のみでの出来事ということになってしまいますね。

 Future Paradeで好きなフレーズとして

僕らで創ろう 虹の咲く世界を

の箇所があります。5thライブのタイトルとも相まって、とても心に刺さりました。しかもこれを歌っているのが中須かすみいうのがズルいですね。

 先程Hurray Hurrayについて「同好会の中で完結する歌詞だと思っていたら、自分たちの存在も含まれている歌詞に印象が変わった」という主旨の話をしましたが、その現実はFuture Paradeのこの歌詞にも起きていました。

 このフレーズを歌っている中須かすみは同好会のBUCHOであるということ、彼女の願いが「同好会という場所があらゆる好きを肯定する世界で一番のワンダーランドのような場所であってほしい」というものであったこともあって、この歌詞の「僕ら」とは「同好会のメンバーたち」のことだというのが以前までの認識でした

 ですが今考えると、このFuture Paradeは自分たちへのメッセージ曲であり、それならこの「僕ら」というのは「同好会メンバーとそれを応援する自分らファンたち」を指しているのかもしれません。

 今回は5thライブという場所で虹が咲くことになりましたが、これを場所に限らずあらゆる場面で虹が咲くようにしていくこと。それが今後の虹ヶ咲という作品と自分たちファンが進んでいく道なのかも……と考えさせられました。

 あとは前田佳織里さんと矢野妃菜喜さんの可愛さについて考えさせられました。

終わりに

 というわけで、5thライブについて好き勝手語ってきました。

 にじよんのアニメやユニットライブの開始は来年からということもあり、5thライブの終了をもって気持ち的にはしばらく休み期間になるかもしれませんね。

 とはいえ虹ヶ咲に対する気持ちの強さは5thの影響でさらに増しています……。スクスタのプレイやお台場散策を通して、これからも自由に虹ヶ咲を楽しんでいきたいと思います。

4thライブから変わりはじめた世界

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 というわけで、4thライブの円盤も発売されたし、5thライブも近づいてきたし、ここで改めて4thライブの思い出とかを語っていきたいと思います。

 

 まずライブの中身以前の話になるのですが……大阪旅行めちゃくちゃ楽しかった!!というのがあります。

 ライブ自体が楽しかったことはもちろんあるのですが、ライブに参加するために大阪に向かう新幹線の中での景色とか、ライブが始まるまでの時間を大阪の観光をして過ごした時間とか、DAY1後に泊まったホテルとか、そういうのを全て引っくるめて「4thライブに行った時の思い出」として自分の中で輝いているんですね。

 今回の旅行がそこまで強く思い出に残った理由は、自分はこれまでイベントのための遠征というのをあまりしてこなかったこともあって、新鮮な体験になったからだと思ってます。

 はい、今書いた通り自分はこれまで遠征というものをしたことが少なく、1度体験した遠方でのイベントも1日のみだったためホテルとかは取らず日帰りでした。

 普段から遠征されている方にとっては慣れきったことでも、自分にとっては4thライブへの両日参加は割と一大行事だった訳です。

 ただ、4thライブの会場が大阪だと発表された時もほとんど迷うことは無く即決で参加を決め、「そうだ、大阪行こう」の気持ちになっていました。先程も書いた通り自分にとってそれは割とハードル高めのことではあったので、自分にとって虹ヶ咲はそういうハードルを超えてでも参加したいと思えるくらい好きなコンテンツなんだな、ということを自覚する機会になりました。

 そういう所も含めて、4thライブは大切な思い出に残るライブだったんですね。

 

 遠征の話はここまでにしてライブ自体の話。

 さて、自分にとって4thライブがどういうライブだったかというと色々ありますが、今回書きたいことは「12人の虹ヶ咲を受け入れられたライブ」だったということです。

 実を言うと、自分は4thライブ以前はランミアを加えた新しい虹ヶ咲にまだあまり馴染めていませんでした。

 とはいえ、ランジュとミアというキャラ自体を嫌っていたわけではないです。(ランジュの監視委員やあなたちゃんへの態度に当時思うところはありましたが、反省して謝罪した時点で受け入れようとはしていたので)

 これはキャラ自体の問題ではなくて単純に自分側の慣れの問題、あるいは懐古心の問題です。これまでの虹ヶ咲が好きだったから、新体制を受け入れられなかったというのが大きいです。

 では栞子や侑の時はどうだったのかという話ですね。

 自分が虹に入ったのは2ndライブの少し前あたりの時期で、その時は既に栞子は加入した状態でした。初めて観たライブは栞子のいる2ndライブで、初めて聴いた虹のアルバムは決意の光も収録された3rdアルバムで、初めて聴いた全体曲は栞子も参加してるJust Believe!!!で……。

 正直、自分からしたら栞子はいる状態の方が馴染みがあるほどだし、2ndライブが素晴らしいライブだったのもあって、あの頃のメンバーは自分にとって強く印象に残りました。

 侑に関しては、虹に入ったばかりでキャラや作品に対する愛着もまだ弱かった時期にアニメが始まり、アニメ1期の期間を通して虹への熱と知識を深めたくらいなので、高咲侑というキャラの登場も矢野妃菜喜さんという新キャストの登場もすんなり受け入れられたし、むしろ非常に思い入れの強い存在になりました。

 つまり自分の中では「栞子を含めた10人の虹ヶ咲」と「侑を含めた9人と1人の虹ヶ咲」が大好きだったがゆえに「ランジュとミアを含めた12人の虹ヶ咲」に馴染めずにいた、という状態ですね。

 

 そんな状態でしたが、4thライブ冒頭でランジュとミアがみんなのところへ走っていき栞子に迎え入れられたあの演出、ライブの予習として改めてToy Dollと夜明珠の2曲に向かい合ったこと、その2曲をライブで聴いたこと、そして後述する「とある曲」によって、DAY1が終わる頃には自分の中で完全に12人の虹ヶ咲を受け入れられていて、今の虹ヶ咲も大好きだと言えるようになっていました。

 その体験も含めて、4thライブは本当に自分の中で大切なライブになりました。

 

 では、そのとある曲とは何なのか。それが「Just Believe!!!」です。

 先程書いたように自分にとっては実はトキランより先に聴いた全体曲で、初めて聴いた時にサビの疾走感と歌詞の前向きな力強さに魅了されて以来、全体曲の中でも特に好きな曲のひとつです。(スクスタに2D楽曲として先行実装されてたのがキッカケ)

 この曲は2ndライブでも1番の思い出になった曲と言っても過言ではありません。

 曲が好きだからとか、アンコール枠だから印象に残りやすかったとかもありますが、1番の理由はジャスビリの曲調や歌詞が当時の虹ヶ咲というコンテンツ自体に非常にマッチしていたからです。

 入ってから日は浅いとはいえ、栞子が新しく加わったメンバーであることや、虹ヶ咲は最初アニメ化の予定が無かったのがアニメ化を掴み取り、そのアニメが2ndライブの少し後に放送開始することは把握していました。

 「広げた真っ白なページ」という新しい始まりを予兆するような歌詞や(この歌詞の担当も栞子ですしね)、「光の先へアクセル全開 視界はとびきり明快」という最高に嬉しい未来が目前に迫っていることを表すかのような歌詞が、当時のニジガクというコンテンツの様子を表しているようで大好きだというのがジャスビリが自分に刺さったことの要因です。

 4thの話から逸れて長々と語ってしまいましたが、要するに2ndでのジャスビリが自分の中では最高の思い出になっていたということです。

 そして、それゆえに「ジャスビリを歌ったあの10人が最高」という気持ちが自分の中にあって、その気持ちが「12人の虹ヶ咲も受け入れよう」という気持ちを邪魔していたのだと今では思います。

 ですが4thライブのラスト、Just Believe!!!は12人の曲に生まれ変わって自分の前に現れました。しかも、先程述べたようにジャスビリにピッタリの「新メンバーの加入後」と「アニメ開始前」という、2ndで披露された時と同じシチュエーションを引っ提げてです。この時点で自分の中の気持ちは一気に変わったと言って良いでしょう。

 10人でのジャスビリが好きだから12人の虹ヶ咲を受け入れられなかったのが、ジャスビリが12人の曲になったことで「今の12人も最高だ」と心から思えるようになりました。ジャスビリによる呪縛を解いたのは、他でもないジャスビリ自身だったのです。

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 DAY1が終わった後には、興奮も冷めやらないままホテルに向かうバスの中でジャスビリを狂ったように何度も聴きながら公演後アンケート書いてたのをハッキリと覚えています。(規制退場の影響もあって時間がギリギリだったのでホテルにチェックインの予定変えてもらう連絡をしようか迷いながらだったのも今では割と良い思い出)

 ちなみにライブの満足度が高くて興奮していたこともあって、ホテルに着いたら気付けばスクスタで4thライブのTシャツ衣装を全員分課金していました。大事な思い出になるライブだったし、ジャスビリMVで今回のアンコールの再現もしたかったですしね。

 

 さて、ホテルで休んで2日目になりました。チェックアウトの時間からライブ開演までは時間がかなりあるので大阪観光を楽しんだ方も多いことでしょう。

 自分も例に漏れず2日目は1日目以上に大阪を見て回ってました。今回は1人での参加なのもあり移動中は音楽を聴きながら歩いたりしたのですが、その時感じたことは「4thアルバムの魅力が昨日までより更に増してる」ということです。

 例えば表題曲でもある「L!L!L! (Love the Life We Live)」なんて、2日目に聴いた時には自分でも驚くくらい好きな曲になっていました。

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 恐らく曲自体は以前から内心好きではあったはずなのですが、12人体制を受け入れられていなかったから無意識のうちに抵抗を持っていた、けれどDAY1でその抵抗も無くなったから純粋に名曲として楽しむことができるようになったんだと思います。(もちろんライブで生で浴びれたことで好きが増したというのもあると思いますが)

 「Toy Doll」や「夜明珠」などもまさにそうで、以前は少し避け気味なところはありましたが、フラットな状態で改めて向かい合ってみると凄く良い曲なんですよね。

 そんなわけで、更に好きになった4thアルバムやジャスビリを聴きながら大阪を観光してたくさんの思い出を作ったわけです。

 

 少し話がそれましたが、改めてライブの話です。

 DAY2ではやはりLUmfの衣装がランジュとミアにも用意されていたことが印象的でしょう。L!L!L!も12人統一衣装ではありますが、元々12人向けだったものとは違い、最初は9人向けだったものにR3BIRTH組の分が追加されたということにも虹ヶ咲が12人として生まれ変わったことを感じられます。

 そしてDAY2で大きかったのは、やはりアニメ2期のPVが公開されたことですね。虹パの歌詞引用の侑のセリフ、同じく侑のピアノを弾くカット、改めてもうすぐ始まるんだなという期待で胸が高まりました。

 そしてアニメ2期の話にも、今回の4thライブで自分が12人の虹ヶ咲を受け入れられたという話が関わってきます。

 アニメ2期のキービジュアルが発表された際に、R3BIRTH組もいたのを見て嬉しいと思った人も多いでしょう。自分も栞子のいる虹ヶ咲が好きで、侑のいる虹ヶ咲も好きだったので、2期で栞子と侑が同じ世界線のキャラになることには期待していたしキービジュアルに栞子がいたことには感動しました。ただやっぱり、当時はミアとランジュもアニメに登場することには少しモヤっていました。

 そのモヤモヤも4thライブで吹き飛ばされたわけで、アニメ1話放映時や4thライブのラストの時点では既にアニメ2期で12人の虹ヶ咲になることは受け入れていました。

 もし4thライブを体験していなかったら、自分はPV発表時やアニメ放送中にも素直に楽しめないという非常にもったいないことになっていたかもしれません。(アニメ2期を観ているうちにランミアを受け入れるという流れになってた可能性も十分あるし、それもそれで良いルートではあると思いますけどね)

 そんなわけで、虹2期を思う存分に楽しめるようにしてくれたという意味でも4thライブは自分にとって大切な機会でした。

 

 さて、ここで4thライブから一旦離れて少しR3BIRTHファンミの話をしようと思います。

 と言ってもイベントの内容の話ではないし、内容の話は自分にはできません。なぜなら、自分はR3BIRTHファンミに現地でもオンラインでも参加していないので。理由はもちろん、当時の自分はまだランミアを受け入れられていなかったからです。

 R3BIRTHファンミについて知ってることといえば、全速ドリーマーでスクワットしたことくらいですかね。(逆にこれだけは知ってるあたり当時の話題性を感じる)

 とはいえ、後になってからファンミを絶賛する声の多さ、参加して良かったという声を聞くたびに、参加しなかったことを少し後悔する気持ちも正直ありました。

 なのですが、今回この記事を書くにあたり4thライブや当時の感情をたくさん振り返ることで改めて思ったことが、4thライブをキッカケに12人の虹ヶ咲を初めて心から大好きになれたあの瞬間は自分にとって非常に素敵な経験であり、大切な思い出になっているのだということです。

 R3BIRTHファンミに参加した人の中にはファンミをキッカケにランミアを拒絶する気持ちが無くなったという人も多いし、あるいは元々受け入れていたからファンミに参加していたという人も多いでしょう。

 もし自分がR3BIRTHファンミに参加している世界線があったとしたら、その世界線の自分はファンミをキッカケにランミアを受け入れていたか、元々別のキッカケで受け入れていたことでしょう。それもそれで良いことだとは思いますが、この世界線の自分からしてみれば、ランミアを受け入れて12人の虹ヶ咲を大好きになる瞬間はR3BIRTHファンミではなくてあの4thライブで良かったと今では思えるのです。

 

 というわけで長々と語ってきましたが、今回の4thライブ振り返りは以上になります。だいぶ話が散らかっている気がしますが、今回は自分の感情の発散による書き殴りということでひとつ。

 曲やMCも素晴らしいことだらけのライブだったので、そのうちまた4thについて書いても良いような……まあ気分次第ですね。

 

 そして、4thで12人の虹ヶ咲を好きになって、5thでは12人と1人の虹ヶ咲の最高のライブが観れるかと思うと楽しみでなりませんね。

 

 さて、最後に……。

 4thライブDAY2の日、実は大阪を歩きながらとあることを考えていました。それが、「虹ヶ咲について話すためのTwitterアカウントを作ってみようかな」ということです。

 当時の自分は人付き合いに対して億劫に思っていた時期でしたが、4thライブで最高の体験をしたこともあり虹ヶ咲への気持ちが爆発し、もっと虹のファンと話せる場が欲しいと思えるようになっていたんですね。

 少し実行に時間差はありましたが、自分が今のTwitterアカウントを作ることになったキッカケが実は4thライブにあったのです。

 これまでイベントは1人で参戦していて、自分は1人の時間も凄く好きなタイプなので普通に充実していましたが、恐らく今度の5thライブでは今のアカウントで繋がっている人とライブ前に何人かご挨拶させていただくことになると思います。そういう意味では、1人でライブに参戦する時期の一旦の区切りとして、大阪観光を1人でゆっくり堪能できたのも丁度良かったのだと感じています。(まぁ、1人の時間が好きなことは変わらないので、また1人スタイルに戻る時期はあるとは思いますが)

 

 それでは皆さま、5thライブでお会いしましょう。

侑と歩夢と観覧車

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 お台場の観覧車も8月末で閉業……というわけで、その前に改めてあの観覧車が登場した2期5話のシーンについて語っていきたいと思います。

 

 2期5話を見た当初の感想としては

・東京ドームシティの観覧車が休業で落ち込む歩夢を見てお台場の観覧車に誘う侑の、歩夢のことを大切に思っていることが感じられる気遣いが好き。

・少し躊躇ってから侑の手を握る歩夢のかわいさや、侑の力になろうとしている様子からも侑に対する歩夢の想いの強さが感じられて好き。

・この時流れている劇伴がとても綺麗。

ということを感じていました。

アニメ虹ヶ咲2期5話ゆうぽむ感想 - かすログ

 

 ただ最近は「最終話まで見たからこそ5話に対して新しく感じること」も出てきました。

2期5話と最終話

 観覧車のシーンの最後に侑が口にした

「次はきっと、私の番なんだ」

というセリフ。これは最終話の

「次は、あなたの番!」

というセリフと対応しているように見えませんか?

 このシーンは今思えば最終話の布石だったのではないかと思います。

 

 最終話との繋がりということでもうひとつ。

 このシーンの劇伴は「くじけそうな時は」という曲名なのですが、これについて考えてみます。

 くじけそうな時は、という言葉はシーンから察するに音楽科で苦戦中の侑に対して、侑がくじけそうな時は自分が力になりたいという歩夢の気持ちを表していると考えられます。

 さて、この「くじけそうな時は」というフレーズで連想されるもの。それは最終話でステージに立った侑が客席、そしておそらくは画面の向こうの視聴者に向けても言ったであろう

「元気が欲しい時は会いに来て!」

というセリフです。くじけそうな時というのが、そのまま元気が欲しい時と同じニュアンスだと思います。

 最初は歩夢から元気を貰う側の立場だった侑が、最終話では彼女も誰かに元気を与える側の立場になっている、という侑の成長が見える対比が面白いですね。

 5話時点の侑はまだ音楽科として走り始めたばかりで、ランジュの言葉を借りるなら「何も生み出していない」状態でした。

 そこから歩夢にエールを貰い、それからはトキランの完成や12曲の作曲などを成し遂げ音楽科の道で開花し、また侑にもファンからのメッセージが来るなど、しずくの言葉を借りるなら「たくさんの人にトキメキを与えられる存在」になりました。

 そして視聴者に対して、今度は視聴者たちが侑のように何かに向かって走り出せるように「次はあなたの番」というエールを送ります。

 侑が歩夢からバトンを受け取り、2期13話まで走り抜け、今度は視聴者にそのバトンを託す……というのが2期の物語だったのだと。

 

 ここで再び劇伴の話になりますが、「くじけそうな時は」には「虹の架け橋」という曲のメロディが入っています。

 先程書いたように、このシーンが歩夢→侑へとバトンを渡す場面であり、最終話に侑→視聴者へとバトンを渡す流れに繋がる場面であるとすると、歩夢→侑→視聴者という間の繋がりを「架け橋」と表現するなら、このシーンの劇伴に「虹の架け橋」の要素が含まれているのも納得できるように思えます。

観覧車の持つ象徴的な意味

 次に、観覧車という舞台について話します。

 ここまでで2期5話は2期最終話にも繋がるシーンであるという話をしてきましたが、これを踏まえると少しこじつけ感もありますが観覧車の持つ意味について考えられます。

 観覧車といえば、同じ場所を一周するだけであり移動手段としての意味は無い乗りものですが、その過程で高い所に上ることにより遠くの景色まで見渡すことができるものです。

 この「遠く」という言葉を距離的な意味ではなく時間的な意味と解釈するなら、「先のことも見通す」と言い換えられます。

 つまりこのシーンは、2期5話の時間軸からは移動することなく少し先の時間軸の最終話を見越したような会話をしている……ということを観覧車が表現しているのかもしれません。

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 「次はきっと私の番なんだ」と呟く侑のシーンも、窓に映った自分を見ている=自分に対して言い聞かせてるように見えますが、先程の解釈を踏まえると、窓の外の遠くの景色を見ている=少し先の最終話に繋がる言葉を発している、とも見れるのではないでしょうか?

 

 続いて、このシーンというよりは、侑と歩夢の2人にとってこの観覧車が大事な思い出の場所になったということの意味についてです。

 侑と歩夢の関係におけるテーマとして、「変わることへの恐怖」「それに対する克服」であると考えています。

 例えば1期12話では、周りの状況が変わる中で侑との距離も離れてしまうことを怖がっていた歩夢が、せつ菜の言葉やファンからの愛、侑からの変わらぬ想いを受け取ることで前に進む様子が描かれました。

 今回この記事を書くことにした理由でもあるように、このお台場の観覧車は閉業になります。

 前からあった観覧車が無くなること、昔からのお台場の景色が変わっていくこと、それが侑と歩夢の幼馴染としてずっと一緒だった関係も変わっていくことを象徴しているように思っています。

 そして、変わっていくものの中にも変わらないものがあるように、観覧車が無くなってもこの観覧車で侑と歩夢が大切な時間を過ごしたことは変わらない……ということを意味しているのかもしれません。

(観覧車の閉業は現実世界の話であり作中での扱いは不明ですが、象徴としての解釈をする分にはこういうメタ視点もありかなと思ってます)

 

 というわけで、侑と歩夢の観覧車シーンについて語ってみました。要するに、ゆうぽむはかわいいということでした。

 

 

【雑記】アニメ2期を終えて

 というわけで虹ヶ咲アニメ2期が最終回を迎えました。13話の感想や2期全体を通しての感想など内容的な話もいつかするかもしれませんが、まずはアニメが完結した今の気持ちや考えを言葉にしたいと思います。

 ちなみに、3期や劇場版はやってほしいと思いますし内容的にまだ続きは描けると思いますが、公式発表もまだですし一旦は2期で終わりという前提で話たいかと思います。というより、仮に続編がきたとしても将来的には絶対完結の時はくるはずですし、いつか虹ヶ咲が本当に完結した時にもこういう感情を抱くだろう…という話でもあります。

 

 まず、アニメが最終回を迎えたことに関して自分はそこまでネガティブな感情は抱いてないです。最終回放送前も寂しさよりも楽しみの気持ちの方が多かったです。

 そもそも物語というのは結末ありきで、どんなラストになるのかを見届けたからこそ「いい作品だった」と思えるものだと考えてるから、というのもありますが…。

 まず、自分は虹が終わったとは思ってなくて、今の状況を例えるなら「ラスボスを倒してゲームのエンディングを見た状態」に近いと思っています。

 「いやそれ普通に終わってない?」と思われるかもしれませんが、違うのです。

 自分もゲームはよく遊ぶのですが、ゲームってクリアしてからが本番のものとかが多いんですよね。

 メジャーなところでいうとポケモンでしょうか。あれってチャンピオンになってエンディングを見たら終わりじゃなくて、むしろその先の方が長いじゃないですか。(もちろんプレイスタイルは人それぞれなので、そこで終わるという人もいると思いますが)

 クリア後に開放される新しい場所に行ったり、通信対戦で全国の強敵とバトルしたり、図鑑の完成を目指したり、ひたすら推しポケモンを可愛がったり。なんだかんだクリアまでのプレイ時間よりもクリア後のプレイ時間の方が長いと思います。

 

 虹ヶ咲についても同じような気持ちでいて、アニメが一旦終わったことをゲームクリアとするなら、ここから先はクリア後の世界、つまりやり込み要素のように捉えています。

 名作ゲームにやり込み要素が多いように、自分は虹ヶ咲という作品が好きだからこそ、この作品はアニメを見終えたくらいで味わい尽くしたと言えるような作品じゃないと考えています。

 アニメの終わりはむしろ一つの始まり、今後も思いっきり虹ヶ咲という作品を楽しんでいきたいと思います。

 ところで、ゲームのクリア前後での違いがひとつ。本編ではシナリオにあわせて「次はこれをする」という目標がわかりやすく設定されていますが、クリア後にはある程度道は示されるものの、基本的には自分で「これから何をするか」を決めていく必要があるんですよね。

 同じように、アニメが終わった後で虹ヶ咲という作品をどう楽しんでいくか、というのも個人の創意工夫が必要になってくるかと思います。

 自分は「自由さ」も虹ヶ咲という作品のテーマだと思っているので、それこそ今後のことも自由に楽しんでいけばいいのかなと考えています。

 他のオタクがどう楽しんでいるのかを参考にしながら、自分なりの楽しみ方を見つけること自体を最初の目標にするというのも良いですね。

 そして、13話最後の侑の「次はあなたの番」というセリフが代表するように、虹ヶ咲はこの作品を通してパワーを受け取った視聴者が次は自分の人生で何かを頑張ることを意図した作品だと感じています。

 だから、先程の「クリア後のやり込み要素」の話で言うなら、別に虹ヶ咲と関係あることである必要も無いと思うんですよね。

 虹ヶ咲とは全く関係ないけど虹ヶ咲で貰った勇気を胸に何かを始めてみる、元々やってたことを更に頑張ってみる、とかも凄く大事なことだと思います。

 何より、虹ヶ咲からキッカケを貰って何かを踏み出してみた結果その人の人生が変わったりするようなことがあれば、虹ヶ咲という作品が終わったとしても、その人が生きている限りその人の中で虹ヶ咲という作品は続いていると言って良いのではないでしょうか。

 

 とまぁ色々語ってきましたが、要するに虹ヶ咲が終わるかどうかは自分たち次第ということですね。

 寂しいだけじゃない未来のために、それぞれ自由に虹ヶ咲という作品をこれからも楽しんでいきましょう。

 それでは、よい余生をお過ごしください。

 

おまけ

 そもそも自分が今回の記事内容を思い付いたのは、ひとつは途中で書いたように自分はゲームもよく遊ぶため「クリア後のお楽しみ」という感覚が身に付いていたことなのですが、もうひとつ、アニメが終わってからもやりたいことが既に自分の中でいくつかあったからなんですよね。

 アニメが終わってこれから何をしようか考え中の方の参考になるのか、ならないのか、わかりませんが軽く例を紹介したいと思います。

 

・アニメ見返し

 まぁ、まずはコレ。面白い作品は何度でも見たいですし、自分の理解や解釈も深められるポイントはいくらでもあると思いますしね。他の方のブログも読んで参考にさせていただきつつ、アニメ本編ももっと味わいたいと思います。 

・ブログ

 アニメ放送中に開設したこのブログですが、やっぱり放送中はアニメの感想で一杯一杯でしたからね。(別に毎回感想あげるルールは設けてないし実際休んだ回もありますが)アニメが終わった今、改めて他にも書きたかったことに着手したいと思います。かすみ関係で書きたいこともあるので。

・お台場

 虹にハマる前後の自分での大きな違いとして、お台場に遊びに行くことが大きく増えたこと。アニメの聖地巡礼はもちろん、アニメに登場してない場所でも、虹のみんながそこにいる様子を想像して楽しめたりして虹を感じられるんですよね。それなりに通ってても新しい景色やスポットなどいくらでも新発見があって楽しいです。(この感覚はゼルダのブレワイに近いかも)今後もお台場には定期的に遊びに行きます。

・人間関係

 ありがたいことに虹がキッカケで生まれたご縁とかも多いので、そちらも大事にしていきたいですね。虹に関係あるかないかは問わず、話したり遊べたらなと思います。直近には虹とジョイポリのコラボも控えてますしね、何回でも行って良いと思ってるのでぜひ皆さんと遊べたらなと思っています。

 パッと浮かぶ代表例はこんな感じでしょうか。それでは、終わりでーす。

そうだ ロンドン、行こう

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 というわけでアニメ2期12話の感想を語ります。

 

ゆうぽむ

 はい、今回は侑と歩夢の幼馴染コンビに焦点が当たった回でした。

 12話でゆうぽむ回という点では1期を踏襲しつつ、歩夢ひとりが抱える問題を描いた1期12話と違い、2期12話では侑と歩夢の両者が同じ問題を抱える様子が描かれたというのが対比ポイントとして綺麗でした。

 

 歩夢の留学期間が思ったより短かったことは3期を望む自分としては助かりましたが、歩夢にとっては期間の問題ではないと思います。

 歩夢の留学と侑の作曲コンクールの共通点は「将来のことにも関わる」ということ。

 歩夢の留学が終わればまた一緒の時間は続きますが、今回の出来事がキッカケで侑と歩夢は将来的には別の道を進むようになるかもしれない。そんな気がしたから、ふたりは互いの背中を押せずにいたのだと思います。

 

 ふたりに対して彼方がかけた「背中を押して距離が離れたって、押してくれた手の温もりは残るよ」という言葉、これはDream with Youの「繋いだ手その温もりが」という歌詞の対比だと考えています。

 1期1話時点での侑と歩夢の関係は手を繋ぐこと…つまり一緒にいるという関係性だけでしたが、2期12話にきてお互いの背中を押しあうという関係性も生まれたのだな、と思うと感慨深いです。

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 「侑ちゃんもどんどん進んでってくれなきゃ置いてっちゃうんだから」と侑をからかうように言う歩夢がかわいかったですね。

 「仲間でライバル」という言葉がひとつのテーマになっているこの作品ですが、これまでの侑はスクールアイドルのみんなを支える役割であり競い合うことはしなかったため、侑に関してはこの言葉はあまり当てはまらなかったと思います。

 けれど2期12話にしてついに、侑と歩夢も「仲間でライバル」の関係になったということが歩夢の言葉に表れていますね。これからのふたりの関係にも期待です。

 

近江姉さん

 今回はゆうぽむ回であると同時に彼方回でもあると言えるくらい重要なポジションを担当した彼方。かわいさも、お姉さんらしい包容力や頼もしさもたくさん見せてくれました。

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 相談事をされて引き受けつつも少し困惑顔をしてるのがかわいいですね。

 

 今回ゆうぽむの抱える悩みを解決する鍵を握ったのが彼方というのは個人的に意外で面白かったです。

 1期12話で鍵を握ったのがせつ菜というのはわかりやすく納得なんですよ。侑と歩夢がスクールアイドルに惹かれるキッカケを作った人物だったり、本人に悪意は無くとも歩夢の心を乱す一因となった人物でしたし。

 その一方で、彼方ってそこまで侑と歩夢コンビに縁のあるキャラではないと思います。そんな彼方が今回侑と歩夢の悩みを解決する鍵となる役割を担ったのが面白いと感じたのです。

 彼方が今回鍵を握った要因としては、彼女にも遥ちゃんという存在がいるからだと思います。

 彼方も遥も幼い頃からずっと一緒にいましたが、今ではラブライブに出場する遥とラブライブに出場しない彼方で、それぞれ違う道を選んでいます。それは幼馴染としてずっと一緒にいたけど違う道を進もうとしてる侑と歩夢と同じですよね。

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 だから今回は彼方が重要な役割を担ったのでしょう。「始まったのなら貫くのみです」という言葉が一度大好きを諦めようとしたせつ菜ならではの言葉だとするなら、「押してくれた手の温もりは残るよ」という言葉も彼方ならではの言葉なのかもしれませんね。

 

スクールアイドルたち

 今回虹ヶ咲のスクールアイドル同好会やラブライブ出場校のファンたちは、オンラインでスクールアイドルたちへエールを送ります。

 ラブライブに出場しないという道を選んだ同好会ですが、こうしてラブライブに出場する人たちを応援するという形で関わってくるのは良いですね。

 そして今回のこのシーンで、これまでの描写への納得と布石の上手さを感じました。

 アニメ1期の頃や2期冒頭でこういうシーンがあっても正直違和感を覚えていたと思うんです。

 というのも、1期3話でラブライブには出ないという道を選んで以降1期ではラブライブの話は一切出てこず、完全に虹ヶ咲は大会のラブライブとは無関係の作品であるという印象だったので、そこから急にラブライブに出場する人たちを応援するという展開は少し急すぎると感じてしまう気がするんですよ。

 ですが2期では、例えば5話では展示会でラブライブの優勝旗を見るシーンがあったり、11話で部になればラブライブなどの大会に出場できるということが話題になったりと、ラブライブの存在が話の中で少しずつ目立つようになってきていました。だから今回の話でラブライブ出場者にスポットが当たっても、特に違和感が無かったのだと思います。

 自分としても上記のシーンでは、1期の頃は3話以外ラブライブと無縁の話だったのになんで2期になってラブライブの名前を出してくるんだろう?と少し疑問に思ってました。今ではそれらのシーンが今回のための布石だったと納得できます。

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 スクールアイドルたちのシーンで「トキメキへ!」のアレンジBGMが流れていましたが、これは侑の曲というイメージがあったのでこれも意外な展開でした。

 この曲が最初に流れたのは2期8話で侑が自分を表現したいというトキメキの正体に気付いたときです。そういう意味ではエールを受けて力をもらったスクールアイドルたちが、これからラブライブという場で目一杯自分を表現するシーンという意味を持っているのかもしれません。

 そもそも侑のトキメキはスクールアイドルを見たことで感じたものだったのだから、この「トキメキへ!」のアレンジ曲は元々侑とスクールアイドル両方の持ち曲だったとも考えてられますね。

 

おわりに

 というわけで、2期12話の感想を簡単にですが語ってきました。

 12話がゆうぽむ回という点で1期を踏襲しているという話をしましたが、12話時点で進行していた問題を全て解決し、お祭りムードで最終回に向かうという構成も1期の頃と同じですね。

 作中での1stライブのタイトルも、13話のサブタイトルも、文句なしの王道にして理想。ストレートにこちらの心が熱くなるようなものをぶつけられてきました。

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 あとはひたすらに最高のお祭りを楽しむのみです。自分もお台場で最終回を見届けさせていただきます。

 

 それでは、最高の景色を見た後で、またいつかお会いしましょう!!

 

桜坂、野球しようぜ

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 というわけで、先日福岡のPayPayドームで開催されたコラボ試合を観戦してきました。

 

 まずは参加を決めた理由から語ります。

 正直自分は普段野球の観戦とかはほとんどしないタイプで、過去に付き合いで数回観戦したくらいでして。(しかも割と昔だからあまり記憶にない)

 そんな自分が今回の試合観戦を決めたのは、逆に普段野球をあまり観ないからこそ虹ヶ咲を通して新しい楽しみを開拓したいと思ったことが大きかったりします。

 自分は虹ヶ咲と出会ってから日常が変化したり(ex.お台場によく遊びに行くようになった)、これまでにはあまり体験してこなかった楽しみが増えた(ex.ネットで知り合った人とも遊ぶようになった)、ということが多いんですね。

 今では、虹ヶ咲のキャラ達が新しい扉を次々と開いていくように、自分も虹ヶ咲を通してどんどん新しい楽しみを見つけていこう、ということを意識しながら虹のオタクをしています。

 その一環として、今回のコラボを機会に野球観戦に踏み出してみようと思ったわけです。

 …まぁ単純に始球式などのイベントに参加する前田佳織里さんを見たかったというのも理由のひとつですが。

 

 さて、今回の会場は福岡ということで都民の自分にとっては遠征イベントになるわけなのですが、今回はホテル取って次の日帰る、というのではなく当日行って当日の飛行機で帰ってくるというパターンを選択しました。

 気軽に行けて良いですが、懸念点は野球の試合が長引けば少し飛行機の時間が怪しくなるという点です。(かおりんと秀ちゃんのトークショーは試合終了から1時間30分後スタート)

 そんな自分の状況も、今回の感想記事を読みながら嘲笑っていただければと思います。

 

 というわけで東京から福岡に移動し、PayPayドームに到着したとこから始まります。

 まずは試合開始2時間くらい前に野外ステージで開催されたイベントに10分程度かおりんと秀ちゃんが登壇されました。

 試合では自分の席からおふたりまでの距離は遠くてモニターで見るくらいだったので、ここが1番近くで見ることができましたね。

 感想を一言で言うと、めちゃくちゃかわいかったです。

 あとMCの人がさすが上手すぎるし声がハッキリしてて凄い聞き取りやすかったのが印象的ですね。

 トークの内容としてはやはりかおりんが福岡出身であることが触れられました。かおりんは福岡出身だし、秀ちゃん演じるミアは野球好きだし、今回のコラボ試合ってかなり納得のメンバーですよね。

 かおりんの晴れ女パワーが発揮されたのか天気もやたら良く凱旋(?)に相応しいシチュエーションでした。

 

 試合は2時開始でしたがそれより少し早めに入場。というのも、おふたりによる選手紹介と始球式があったからです。

 入場時に今回のコラボのタブロイド誌が貰えたのでそれをカバンにしまってゲートに向かおうとしたところで後ろから声をかけられたので、フォロワーとナチュラルエンカでもしたか?と思って振り向くと、「これ落としませんでした?」とチケットを入れてた封筒を差し出されました。タブロイド誌をしまうときに手に持ってたのを落としたようです…。本当にありがとうございました…。

 

 そして始球式です。(個人的に特に楽しみだったイベントだったりします)

 自分の席からは遠かったとはいえ、おふたりがボールを投げる瞬間を生で観れるのはやっぱり楽しかったです。あと前田佳織里さんの真剣さが伝わる表情とフォームが素敵でした。(Twitterなどで出回ってる写真を参照いただくとして)

 練習の時はキャッチャーまで届いてたけど練習のしすぎで疲れてしまったのか本番では上手くいかなかった、とのこと。

 

 さて、試合開始になりました。

 野球素人の自分からしたら、バッターが打ったボールを守備の選手がノーバンでキャッチしてアウトになるのを見るだけで綺麗すぎて楽しくなる。

 ホークス守備時のストライクアウトでミア、ホークス攻撃時のヒットでしずく、ファールボールでミアとしずくの交互、という形でモニターにキャラの絵が映りボイスも流れます。

 ヒットが出るとモニターにおへそを出したしずくが映しだされて「すごいです♡」と声が流れるので、自分が打ったわけでもないのに不思議と気分がアガります。

 普通にヒットでホームベースに戻ってきて得点するという展開はホークス側には無かったものの、ホークス側がホームラン出す場面も観れましたし、試合の内容に満足しながら9回目を迎えました。

 ここで先程の飛行機の話に戻ります。ここまで割とサクサク3アウトで交代になってきていたので、このまま順当に行けば5時くらいに試合終了。トークショーが終わるのが7時くらいで空港まで30分。自分の飛行機の時間が9時くらいなので、余裕で間に合うし何か食べて帰るくらいもできる時間です。

 ところがどすこい、なんと9回オモテにして相手チームのホークスが3塁に進出、そのままホームに戻り得点されてしまったではありませんか。

 まぁまだ慌てる時間じゃありません。要は9回ウラでホークスが逆転すれば良いだけの話でsはい無得点で9回ウラが終了し延長戦に突入しました。

 このあたりからは自分の気持ちはかなり焦ってましたね。延長は最高でも12回(つまり+3回)で終わる決まりにはなってますが、それにどれくらいかかるのかが読めませんでしたし。今冷静に振り返ると12回までやってもギリギリ間に合った可能性はあるかもしれませんが、ギリギリって時点で正直慌てますしね。

 その時の自分の頭の中にあったのは、飛行機をキャンセルして今から泊まれる場所を探して次の日新しく飛行機を取って「飛行機ドタキャンしたから実質自分も鐘嵐珠」とツイートするか(金銭的負担が大きい)、試合が終わったらトークショーを諦めて空港に向かうか(さすがに悔しい)の2択どちらを選ぶかでした。

 しかしその瞬間、客席の「入れ!」という声を受けつつ飛んでいくボールが視界に入り、そのままグラウンドの外まで飛んでいきました。そうです、今試合2回目のホームランです。

 既に1人塁に出ていたので2点追加、3-1でホークス側の勝利にて試合終了、いわゆるサヨナラホームというやつですね。華麗な勝利に盛り上がる応援席、その中にひとり「これで飛行機余裕だ!」と別の理由で喜んでいる奴。(もちろん勝利自体も凄く嬉しかったですが)

 こうして、ドラマチックな試合が展開された横で、誰も知らない(知る価値もない)しょうもないドラマがもうひとつ生まれたのでした。

 

 いや、それにしても本当に凄いですよね。野球観戦素人なので具体的な確率とから全くわかりませんが、とにかく熱くてレアな場面に立ち会えたということは理解できます。

 せっかくのコラボ試合なのでやっぱりホークス側に勝ってほしいと思ってましたが、まさかここまでとは思っていなくて感動です。勝利の女神となったかおりんと秀ちゃん、凄いプレーをたくさん見せてくださった選手の方々、そしてサヨナラホームランを打って飛行機に間に合わせてくださった周東佑京選手に心からの感謝を捧げたいと思います。

 

 試合終了後はドーム内で花火が上がったり、ドームの天井が開いて日光が差し込んだり、流れ出した応援歌に合わせてかおりんと秀ちゃんも踊ったり(これが信じられないくらいかわいかった)、勝利時ならではの演出も多く見られました。

 ヒーローインタビューはもちろんサヨナラホームランを決めた周東選手。クドイようですが自分にとっては本当に色んな意味でヒーローでした。

 

 ここまでは試合内容の感想だったので、試合観戦自体の感想も少し書きます。

 最初はライブみたいに終始気合いの入った客席をイメージしていましたが、実際は相手の攻めの時は普通にご飯買いに立ち歩く人もいたり、お酒やアイスを買って観戦したりと、ライブや声優イベントとは違ってリラックスしながら参加できるのも自分的には割と新鮮で楽しかったです。自分もお酒は飲みませんでしたがハーゲンダッツのバニラ買いました。美味しかったです(小並)。あと楠木ともりさんの「バニラ」は名曲です。

 

 試合が終わり、気がかりも無くなってお待ちかねのトークショーです。

 座席によっては試合前のステージよりもこっちの方が距離近く感じるかも?くらいの距離感です。

 こちらのトークショーもMCの方(お笑い芸人と言ってたような?)が上手くて、適度に笑いも挟みつつしっかりかおりんと秀ちゃんから話しを引き出してくださったおかげでトークもたくさん楽しめました。

 観客に対しても丁寧だったり、かおりんと秀ちゃんのことも事前に調べてらっしゃっることがわかる発言も多くて普通に好感度高かったです。

 ハイライトというか特に笑った場面は、ふたりの気合いの入れ方の話になり、かおりんの気合いの入れ方が「目を二重にすること」ということで、かおりんが実際に二重にするとこをモニターでドアップにされるところです。

 目つきが悪くて面白いところもかおりんらしさがあって好きだし、それでもやっぱりお顔がかわいいから目の保養になりました…。

 最後にはかおりんと秀ちゃんが退場するギリギリまで客席に手を振ってくださっていて、こういうところが好きだなぁと感じながらイベントは全終了のなります。

 

 そして余裕を持って空港に到着。飛行機から福岡の夜景を眺めながら帰りました。ありがとう福岡、またいつか来ます。

 

 というわけで福岡試合の思い出を語ってきました。

 新しく楽しみを開拓する、と冒頭あたりで書きましたが、結果としては試合の内容が良かったのもあり試合観戦の魅力はかなり感じられました。

 ホークスもカッコよかったし、現地での試合観戦は気軽にできるものではないにしろテレビとかでの観戦はこれからやってみようかな?と思います。

 あと今回何気に福岡初上陸だったのですが、またイベントがあれば来たいですね。

 今度はホテルをとって次の日福岡を観光するくらいのスケジュールが良いですね。切実に。

 

 同じ場所で観戦してた皆さんお疲れ様でした。京セラの方に参加される方はぜひ楽しんでください。よければ感想もお聞きしたいです。

 というわけで、しずくがグラウンドの支配者になった頃にまたお会いしましょう。