かすログ

ゆうぽむなんだね

🌈ポムトーーク!

 久しぶりに記事タイトルに「ゆうぽむ」って入ってない記事書きました。

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 というわけでカウントダウン劇伴リレー企画3日目。本日は「雨上がり、差す光」という曲について当ブログで語っていきます。

 

悩んだ末に

 まず今回の企画において、なぜ「雨上がり、差す光」という劇伴を選んだのか。その理由から説明していきたいと思います。

 理由の1つ目としては、高咲侑と上原歩夢の物語において重要なシーンで使用される曲だからです。これは企画の話を聞いた時に真っ先に曲選考の基準にしようと思ったポイントです。

 音楽の専門的な知識のほとんど無い素人の自分が劇伴というジャンルについて執筆ができるくらい強い情熱を向けられるものはやっぱりこの話題だなと考え、曲の選考に臨みました。

 ここで、「いや、もっとゆうぽむ要素の強い劇伴って他にもあるでしょ」と思った方もいるかもしれません。正直自分でもそう思っています。例えば「想い、花ひらく時」とかでしょうかね。

 ここで2つ目の理由。それは、使用されたシーンの希少性です。

 今回企画の話をいただいてから、せっかくこのような機会に劇伴について語るのであれば、その劇伴が使われた全シーンについて触れるようにしたいと考えました。

 この劇伴はアニメを通して2回しか使用されていませんが、その使用場面である12話のシーンも13話のシーンも、どちらも自分の中で強く印象に残っていて、両者についてしっかりと向き合って記事が書けると思えたからこそ、この曲を選ばせていただきました。

 先ほどの例えに出した「想い、花ひらく時」の話題に戻ると、確かにあれは侑と歩夢にとって大事なシーンで使われた劇伴ではありますが、それが全てではなくて、他には2期11話の果林のシーンで使われたりもしていましたね。

 そのため、この曲について全てを語るとしたら、ゆうぽむのオタクであると同時に果林のオタクでもなければ難しいのではないか、というような感じです。

 もちろん記事が書きやすいからというような理由で選んだわけではなくて、この希少性は劇伴の好きなポイントにも直結します。

 ゲームやアニメでも、作中で流れる曲には定番ゆえの魅力があるものとレアさゆえの魅力があるものが存在すると考えています。

 前者は例えば主人公が勝つ時に必ず流れるいわゆる処刑用BGMや、ゲームの雑魚戦で何度も耳にするようなBGM。

 そして今回語る「雨上がり、差す光」は後者です。虹ヶ咲アニメを通しても特に重要な局面でのみ流れるからこその魅力。ゲームのラスボス戦BGMはラスボス戦でのみ聴けるからこそカッコいいのと同じです。

 その使用局面の少なさゆえの魅力に惹かれたのも、今回この劇伴を選んだ理由のひとつです。

 

 長くなりましたが前置きも終わったところで、「雨(上がり、差す光についての)トーク」を始めていきたいと思います。

主な登場人物

・高咲侑(スクールアイドル大好き芸人)

上原歩夢(幼馴染大好き芸人)

・優木せつ菜(大好き大好き芸人)

 

ウキウキワクワクオフィシャルブック

 先に曲の使用場面の紹介をします。前置きにも書いたように1期12話と1期13話の計2回使用された劇伴なわけですが、具体的に言うと

1回目:せつ菜からの「始まったのなら、貫くのみです!」という言葉を受け取った歩夢が侑の元へ走り出すシーン。

2回目:SIFで降り始めた雨が止んだ後に、歩夢が侑の手を引いて同好会メンバーと一緒に虹ヶ咲学園まで走り出すシーン。

となっています。

 どちらもキャラクターが強い意志を持って走り出すシーンであり、「雨上がり、差す光」という曲の力強い曲調がより魅力を引き立てているなと思います。

 この使用シーンについては個人的に衝撃を受けたことがありました。というのも虹ヶ咲のアニメ1期オフィシャルブックでもこの劇伴について解説が記載されているのですが、それによると、この曲は元々1期13話でみんなが走って会場に向かうシーンのために書かれた曲だとのことです。

 ……マジか。

 いや、もちろん人によっては何も驚くことは無いのかもしれないですけどね。

 自分は虹ヶ咲アニメの初見時、1期12話の歩夢とせつ菜のシーンで衝撃を受け、このシーンのことが好きであることはもちろん、このシーンにより虹ヶ咲アニメ全体への好感度も一気に上がったと言えるくらい強く印象に残ったシーンでした。

 1期11話での重く暗い雰囲気が漂ってからの例の押し倒しシーンで、これからどうなってしまうのか……となっていたところに、ある意味その発端とも言えるせつ菜が、特に詳しい事情を知るわけではないけれど、たった一言の言葉で状況を好転させてしまった。

 あのシーンは自分の心に深く刻み込まれるようなシーンでもあるため、「雨上がり、差す光」は1期12話のために作られた曲だと思い込んでいました。曲名が判明するまでは、頭の中では「始まったのなら貫くのみですのテーマ」と呼んでいたくらいです。

 でもまさかの、本来の使い所は1期13話の方だったようですね。予想外ではありましたが、逆に1期13話のために作られた曲が1期12話のシーンの方にもあれだけピッタリというのも面白い展開だなとも思います。

 ちなみに、サントラで聴くと「雨上がり、差す光」の最後には大きく音が鳴り響いて終わるのですが、この音は1期12話では鳴る前にフェードアウトしたのに対して、1期13話ではしっかり最後まで流れています。こういうことからも、この曲の本来の出番は1期13話の方だったということが読み取れたのかもしれませんね。

 

意味とりどりの虹

 曲の中身の話に入る前にまずは曲名の話から。

 虹ヶ咲は作品名に虹を冠するだけあって、メインテーマなど重要な劇伴の曲名にも「虹」と入っているものがありますね。

 「雨上がり、差す光」という曲名には直接的に虹という言葉は入っていませんが、「雨上がり」であることと「光」が差すという虹が発生する条件となるワードが揃っています。

 このように、直接虹という言葉を使うことなく虹を表しているのが美しいですし、この劇伴の重要性を象徴しているかのようにも思えます。

 

 続いてこの曲名の好きなところは、12話で見るか13話で見るかで曲名の意味合いが変わるところです。

 まずは12話から。

 創作物において雨とは悲しいシーンや登場人物が悩むシーンなど、基本的にネガティブな場面での象徴表現として使われがちです。

 アニメ本編では、11話後半から12話にかけて悩む歩夢や、それによって侑と歩夢の関係がギクシャクする様子が描かれました。実際にアニメ本編で雨が降ったりはしていませんでしたが、ここまでの展開が「雨」であると考えられますね。

 そして、12話終盤ではせつ菜の「始まったのなら、貫くのみです」という言葉(これが「光」)によって雨が上がる。

 そんな、悩む歩夢とそれを一言で背中を押したせつ菜のシーンを表したのが12話における「雨上がり、差す光」という曲名のニュアンスだと感じ取れます。

 一方13話では比喩的ではなくもっと物理的な話。スクールアイドルフェスティバル中に降った雨が上がり、晴れた後で同好会メンバーが学校に向かって走るシーンが描かれています。このシーンが文字通りの「雨上がり、差す光」ですね。(もっとも、13話では雨のせいでステージが中止になる中で侑の心が折れそうになる様子も描かれていたので、13話も心情的な雨と捉えることもできると思いますが。)

 ニュアンスは違えど、どちらのシーンを表すにも相応しい曲名になっているのが「雨上がり、差す光」の好きなポイントです。

 

ゆうぽむ、だけど、せつ菜

 いよいよ本題である曲の内容と使用シーンの話。

 この劇伴は序盤は弱々しく単調なピアノの音が続きます。これは曲名にもある「雨」を表しているのかなと思いました。

 あるいは、11話で一歩も動けなくなってしまった歩夢の心情を表現しているようにも感じられます。

 そこから少しずつ音が強まっていき、最も盛り上がる部分はアニメ11話の歩夢が走っているシーンで流れています。

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 このシーン、奥に見える標識が「Uターン禁止」になっていることから、迷いを捨てて走り出した歩夢の心情を表しているという演出は当時話題になっていたことが記憶にあります。

 まさに曲のテーマである「勇ましさ」が全面的に出ていますね。

 このシーンの凄く好きなポイントは、せつ菜は侑と歩夢に何があったのか詳細なことは知らないままだったことです。(何かがあったこと自体は察しているようでしたが)

 詳しい事情は知らないままに問答無用で歩夢の心を照らすせつ菜の姿は、まさに光のように見えました。

 もうひとつ好きな点は少し似ているのですが、せつ菜の言葉って歩夢の悩みに対する具体的な答えとかを示しているわけではないんですよね。どちらかと言うとそれは後の「変わらぬ想い」のくだりでの侑の役割であり、この時のせつ菜はただ貫くのみと背中を押しただけ。

 虹ヶ咲で一貫して描かれているなと思うテーマは、新しいことへのチャレンジには不安や恐れもあるかもしれないけど、やりたいことならとにかくやってみれば良いということ。

 それこそスクスタの締めくくりを飾った曲である「KAGAYAKI Don't forget!」の中でも「見たいミライ見よう それだけでいいんだよ」を始めとして、そのテーマを色濃く歌ったフレーズが散りばめられていたと思います。

 このテーマは自分が虹ヶ咲という作品に魅了された要因のひとつです。そして、1期12話のシーンからもこのテーマを感じています。

 歩夢の心の中にも新しいことや変化に対する恐怖はあるかもしれないけれど、細かいことはさておき、大好きなことなら貫いてしまえば良い。そんな力強さがこのシーンとせつ菜の言葉にはあり、そしてその力強さは劇伴にも表れているかのようでした。だからこそ自分はこの劇伴が大好きなのかもしれません。

 

燃ゆる上原激情

 1期12話では雨によりほとんどのステージが中止になってしまったことによる悲しみや絶望感が劇伴前半部分により引き立ちます。

 ここのシーンで侑が辛そうな表情をしているのは、恐らくステージが中止になってしまったこと自体もそうですが、スクールアイドルフェスティバルの成功が音楽科にチャレンジするための自信に繋がると思っていた侑にとって、フェスがここで終わってしまうことによる不安が大きかったのだと思います。

 そこに「これで終わりになんて、できない」と声をかける歩夢や、副会長の計らいでまだステージはできるという事実。これが希望の光のようでした。

 それから学校に向かって走るシーンでは、歩夢を始めとした同好会メンバーの姿の頼もしさに涙が出そうになります。これも劇伴の効果が大きいのでしょう。

 余談として、2期では「未来ハーモニー with YOU」という劇伴が流れるくらい明確な未来ハーモニーのオマージュ展開がありましたが、個人的には1期13話でみんなが学校に向かって走るシーンにも結構未来ハーモニーっぽさを感じたんですよね。

 

 1期12話と1期13話、2つのシーンを見比べて感じるのは、やはり歩夢の成長です。

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 1期12話では侑よりも精神的にやや未熟だった歩夢がようやく侑に追いつくようなシーンだったのに対して、1期13話では今度は歩夢が侑のことを引っ張れるくらい強くなっているシーンでした。

 同じ劇伴が使用されているからこそ、1期12話の頃より1期13話での歩夢の精神が遥かに強くなっていることの変化がより際立って見えます。

 

裏話をさらけ出せ

 ところで、選曲にあたり次点での候補として考えていたのが「自分をさらけ出せ」でした。「私は桜坂しずくのこと大好きだから!」のシーンや、「私だけの侑ちゃんでいて」のシーンなどで使われた劇伴ですね。

 あくまで「雨上がり、差す光」について書く記事なのでこちらの深掘りは控えますが、どちらも曲の構成が似ていると思っています。「雨上がり、差す光」も「自分をさらけ出せ」も、前半では少し暗めで悲しい曲調ですが、後半ではガラッと変わり明るく力強い曲調になります。まるで、前半ではキャラクターが苦悩している様子を表し、後半ではそれに対する救いや答えを表しているかのように。

 この構成が、作中のシーンの感動を強めているだけでなく、曲単体としての魅力も非常に上げていると感じています。この2曲についてはサントラで曲単体を聴いているだけでも泣きそうになるくらいです。

 

「大好き!!!」

 というわけで長々と劇伴について語ってきました。

 虹ヶ咲は作品の内容が内容なので、虹ヶ咲に触れてから自分も夢を追いかけたり、新しいことを始めようと思った人は多いのではないでしょうか。そして、時には足を踏み出すことに恐れや不安を感じることもあるかと。

 そんな時に、この劇伴、使われたシーン、せつ菜の言葉、それらが背中を押すような存在になれば良いなと思います。

 ココロが想う本当の願い大切にね!

 ……いや、こういうのは製作に関わった人が言うならともかく、ただ感想語っただけのオタクが言うような言葉じゃない気がするけど!

 

謎めいて、公式

 最後に、担当楽曲の話ではありませんが劇伴ブログ企画ということで劇伴に関する雑談を少し。

 最近、劇伴について唐突に公式から爆弾が投下されましたね。

 

 

 河村監督のツイートでサラッと明かされた裏話、1期11話のラストシーンでは本来「2つのヴァイオリンのためのソナタ」を使う予定だったけど曲の雰囲気的に変更になったという話。

 元々曲名にある2つのヴァイオリン=ゆうぽむのことだとは想像していましたが、ここに来て本来の使う予定だった箇所が明かされるとは思っていませんでした。

 これを知っていたら今回の担当曲もこれになってたり……は、さすがに無さそうですね。いくら何でも本編未使用曲について語れるほどの劇伴力は持ち合わせていません。(劇伴力?)

 今後も、今回の件のように後から唐突に劇伴についての公式見解が明かされる可能性はあると思います。

 もしかしたら、今回の企画で書いた劇伴記事の内容がひっくり返るような展開もあるかもしれません。というか、実際にそんな感じのことがありまして……。

 

 

 

  今回の劇伴ブログ企画の参加者も多数参加しているこちらの合同誌、自分も1期11話の感想を寄稿させていただいたのですが、寄稿した原稿の中で劇伴についても少し触れました。

 ちなみに許可貰ってるのでここで情報漏らしますが、こちらの合同誌は近々増刷する予定らしいです。

 ザックリ内容を説明すると、1期11話の押し倒しのシーンで「自分をさらけ出せ」が流れたのは、歩夢にもこういう側面はあるんだよと本当の歩夢がさらけ出されるシーンだからではないか、という話です。

 ですが先ほど触れた河村監督のツイートのように、このシーンでは本来「2つのヴァイオリンのためのソナタ」を流す予定だったのが曲調の理由から変更になっただけであり、選曲理由に曲名は関係無かったわけで、その説は否定されたことになります。

 でもそれは残念なことではなくて、少なくとも当時の自分はそう考えたということを記録に残したことに価値があると思いますし、創作物を楽しむ際に作り手側の意図とは違う見方をするというのは1つの魅力だとも考えています。

 「雨上がり、差す光」の魅力のひとつは使用されたシーンの希少性であるという話を本文でしましたが、これでOVAが公開された時に侑も歩夢もせつ菜も全く関係ないシーンで乱用される可能性だってある訳です。でも別にそれでも良いんです。

 今回の企画で上がる他の方の劇伴ブログを読む際や、あるいは今回の企画に影響を受けて劇伴について語ってみたくなった方などいれば、公式の意図は〜とか気にせず自由に楽しんでいただければ良いんじゃないかなと思います。(これ劇伴に限った話じゃないですけどね)

 

次の担当はだれなのかしら?

 それでは、カウントダウン企画もOVAの公開も最後まで楽しく盛り上がっていただければ幸いです!

 「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会NEXT SKY」まであと4日!

 明日の劇伴担当はわらみんさん(@WaraminLiver123)です。

 

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2日目もチェックお願いします。

mj0505eri1021.hatenadiary.jp

4日目更新されました。

waraminliver.hatenablog.com

 

 

東京ゆうぽむコレクション

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 にじたび東京公演、配信やら現地やらで3公演とも参加してきました。出演キャスト的にどう考えてもゆうぽむ要素の強い公演になりそうだったし参加するしかないですね。

 というわけで感想を語っていきたいと思います。

 

 と、本題に入る前にまずはキービジュアルの話から。

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 こちらのキービジュアル、東京公演は渋谷にある会場というのもあってかハチ公前に立っている侑が描かれていますね。

 このイラストが最初に発表された時、侑はハチ公前で歩夢と待ち合わせでもしてるのかなー?と思っていたら、大西亜玖璃さんも同じようなことを言い出したのが面白かったです。まぁおそらく正解でしょう。

 ただ冷静に考えると、侑と歩夢はお隣さんなんだからハチ公前で待ち合わせしてないで家から一緒に行けよって話ですね。

(当然、ふたりがわざわざ外出先で待ち合わせしていることに対してのツッコミであって、侑の待ち合わせ相手=歩夢説を否定する意味では一切ありません。

 

 では本題のイベント感想に入っていきます。

 まずは広島と同様、「わちゅごなどぅー」の1番のみを披露しながら入場となった訳ですが、ここで驚いたのはやはり矢野妃菜喜さんも一緒に歌と踊りでパフォーマンスをしたことですね。

 ライブパートに矢野妃菜喜さんが出演すると言っても、まぁ「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」を始めとするセリフパートを叫ぶだけだろうなと予想していたので、ガッツリ歌って踊っている姿が披露されたのは良い意味で衝撃的でした。

 虹ヶ咲では披露する機会が無いだけで、矢野妃菜喜さんも実は歌も踊りも凄く上手なことは虹ヶ咲以外の活動などで把握していましたが、他のキャスト陣と同じくらいキレッキレな声と動きはさすがのパフォーマンス力でした。

 にじよんあにめーしょんはスクールアイドルとしてではなく、女子高生としての日常を描いた作品であるから、その主題歌である「わちゅごなどぅー」では侑も歌唱に参加できる、という極めて限定的な条件下でのみ実現する光景を生で味わうことができたことは本当に嬉しくて、これだけでも東京公演に現地参加できて良かったと思えるくらいです。

 

 その後はトークパートになります。

 2日目の昼公演のクイズでは広島同様他キャストが映像での出題になりましたが、最後の問題は東京のクイズっていうより普通に虹ヶ咲のクイズで笑いました。虹ヶ咲の舞台であるお台場は東京だから虹ヶ咲のクイズは実質東京のクイズってことで良いか…。

 にじよんのBDジャケットに描かれている物についてのクイズでしたが、ここは配信視聴だったので、「スマホ検索がダメなら実物で確認すればええやろ!」の精神で手元のBDで確認したら、キャスト陣も同じことをやり出して笑いました。

 肉とスイーツの2択ハーモニーで見事に12対1に分かれたのも笑い所としてかなり大きかったです。キャスト陣も本当にすぐ正解するとは思ってなさそうだったところも面白かったです。

 あとは矢野妃菜喜さんと大西亜玖璃さんが見た目という同じような理由から自分は猫に似てると回答したのは非常にゆうぽむを感じて良かったですね。

 

 続いてにじたび恒例のレジェガク2のコーナー。

 まずはキャラ紹介から入るわけですが、セツナとアユムが幼馴染という(妄想)設定になっているレジェガク世界でも、ユウとアユムもちゃんと幼馴染であることが明かされましたね。わかります。

 あとシズクが旅芸人ということで、前田佳織里さんが「芸人」でイジられていたのが面白かったです。

 選択肢については、そりゃあ14行きだよね〜と分かりきってたような結末から、この選択肢でダメなんだ?と意外なものもあって飽きなかったですね。ステータスがマイナスになることもあるんかい!!と驚いていたらピンバッジというアイテムをゲットして、これが今後どう関わってくるのかという点で今後の公演での展開も楽しみになる要素もありました。

 知力皆無なのに力と時の運だけで生きてる脳筋エッグに成長してるのは笑いました。この話の流れもあってか、カメラに抜かれた時に「パワー!」と叫ぶ矢野妃菜きんに君が見れたのも可愛くて良かったです。

 印象に残った選択肢としては、神社でお願いするのは良縁成就か、家内安全か、交通安全か、というもので、「まぁ侑と歩夢は実質家族みたいなもんだから、家内安全が良いよね」と考えていたら、大西亜玖璃さんが「まるで夫婦だから」と同じようなことを言い出したのが面白かったです。(またか)

 まず選ばれたのは良縁成就だったわけですが、その選択肢に進んだ結果、「誰かと良縁成就しようとしてる歩夢に動揺する侑」を見ることができたのはほんっっとうに良かったです。

 1期12話での「歩夢を最初から〜」発言といい、2期1話でのランジュに抱きつかれる歩夢を見た時の表情といい、実は嫉妬するのは歩夢側だけじゃなくて侑もなんだというのは地味に描かれてきていましたが、今回不意打ちで侑の嫉妬シーンを見られて最高にニヤニヤしました。さすがにじたび東京公演、ゆうぽむ要素をしっかり見せて……いや、魅せてきてくれます。

 まぁ14行きなんですけどね。いや、ゆうぽむ要素があまりにも良すぎてオタクが昇天するという点では確かに14行きで間違いないかもしれませんが。

 

 ファンミパート後からライブパートまでの幕間映像ですが、ここはやはり広島公演に続き2日目昼公演が強かったですね。何気に前回に続き選出された無敵級*ビリーバーが強い。あとこのコーナーは大西亜玖璃さんと矢野妃菜喜さんが担当してるので、現地で登壇してるキャストが幕間映像にも出演するという恐らく今後のにじたび全体を通してもレアであろう状況になってましたね。

 人見知りの人に送る曲ということで、やはり人と繋がることを重視してる璃奈の曲を選んだメンバーが多いのには納得でしたね。

 シンプルながら凄く良かったのがツナガルコネクトを選んだ相良茉優さんのコメント。人見知りを克服させようとするのではなく、むしろ「人見知りなあなたも素敵だよ」と肯定する言葉は、まさにツナガルコネクトが挿入歌として使われた1期6話でかすみが発した「ダメなところも武器に変えるのが一人前のスクールアイドルだよ」という言葉を体現しているかのようでした。

 

 そしてライブパートに入ります。広島公演に続き、相変わらず予想外な展開……というより予想外なことが起きるということが予想通りと言っても良いくらいこちらの予想も超えてく展開の連続でした。

 特にやられたのは、やはり2日目夜公演のせつ菜でしょうか。ここまでのにじたびライブパートで披露されてきた曲は、楠木ともりさんの身体のことが発表になるより前にリアルライブで既に披露されていた曲というのもあり、どちらかというと新しく生まれ変わったせつ菜のパフォーマンスを観て林鼓子さんのせつ菜も凄く良いじゃん!」となるようなライブでした。

 ですが東京夜公演で披露された曲はどちらも身体の発表後に生まれた曲というのもあり、振り付け有りでパフォーマンスされること自体が初めての曲で、「せつ菜役が林鼓子さんにバトンタッチしたからこその景色を見せてもらえた」ようなライブでした。

 それでも「ヤダ!」はまだ涙腺への刺激は少なかったんですよね。あれはスクスタやアニメ等で既存のMV(以降「原作」と表現します)が存在していなかったため、4thライブで披露されたトロッコ上でのパフォーマンスが実質原作みたいなものだったので、後述する「Infinity!Our wings!!」とは事情が違いましたし、むしろ初めて振り付け有りで披露される「ヤダ!」を観て「ヤダ!の振り付けってこんな感じなんだ〜」っていう興味深さの方が勝っていた印象ですね。

 あとは客席のコールのタイミングが予想外過ぎて、良い意味で笑いそうになってたのもある。

 1番やられたのは「Infinity!Our wings!!」でした。特に涙が出そうになったのは、3人が後ろを向いてお尻を振るシーンですかね。いや、真面目な話。

 あのシーンは可愛さもある中で3人揃ってキレッキレな動きをする鮮やかさが原作でも強く印象に残っていて、5thライブでも楽しみにしていた箇所でもあったのですが、その一方で「3人揃ってこの動きをするのは一生見られない光景なんだろうな」という気持ちもありました。

 でも、その見られないと思っていた光景が今目の前で繰り広げられている。そのことに気付いてからは感情が溢れてきました。先ほども書いたように、「せつ菜役が林鼓子さんにバトンタッチしたからこその景色」を今見ているんだな、と。

 

 そしてライブパートでの破壊力で言えばやっぱり歩夢のパフォーマンスの話は避けられません。

 まず1日目では指出さんと矢野妃菜喜さんのMCが唐突に入ったと思えば次の人がもう着替え終わってスタンバイしてるときて、2人の会話を早く終わらせようとする人といえば……?と思えば予想通り大西亜玖璃さんが登場しパフォーマンスをするかと思えば、

……おや?

 そう、曲が始まっても矢野妃菜喜さんが退場せず、階段の上で歌い始める大西亜玖璃さんを見つめる姿が。しかもその曲はイントロ無しの「Dream with You」ときました。

 もはや説明は不要なレベルだと思いますが、これはアニメ1期1話のセルフオマージュですね。

 確かに東京公演の出演キャストを見た時点からゆうぽむ要素のあるイベントになるだろうなとは思っていましたが、3rdライブですら見られなかったあの始まりの瞬間をここで見られるとは思っていませんでした。

 もちろん実際には観客がその場にいたわけですが、あの瞬間だけはふたりきりの空間が創り出されていた気がします。

 それとは反対の方向性でとても印象的だったのが、2日目夜公演での「夢への一歩」の前のMCの流れです。

 指出さんと矢野妃菜喜さんのMC中に急に窓から現れてお約束の圧を決めたと思ったら、今度は客席に向かって「あなたはよそ見せずに私の曲で楽しんでくれるよね☺️」という言葉を発しました。

 「高咲侑」という幼馴染がいる状況でありながら、客席にも幼馴染である「あなた」として接する上原歩夢がそこにいたんですよね。この空間には侑とあなたという2種類の歩夢の幼馴染が存在していた。この感覚はこれまでのライブでは感じたことのないものでした。

(人によっては3rdと5thでもあなたとしてライブに参加していたというスタンスの人もいるかと思いますが、少なくとも自分はアニメ準拠のライブではアニメでのあなたの姿である高咲侑が強すぎて、あなたとしてではなく普通の観客としてライブに参加している感覚でした)

 RADIOアニガサキやTwitterでの発言を聞いていると感じることですが、大西亜玖璃さんって普段は妃菜喜ちゃん大好き侑ちゃん大好きなムーブかましていても、例えばスクフェス2では侑がいる時空でプレイヤーは歩夢の幼馴染ではないことや、スクスタのサービス終了が決まったことに対しての言及として、ちゃんとあなたのことも幼馴染として扱ってくれるスタンスなんですよね。

 先ほど書いた「夢への一歩」前のMCからも、そんな彼女のスタンスを強く感じました。スクスタのサービス終了が決まって、「自分が歩夢の幼馴染でなくなってしまう」という嘆きの声も見かけることが多い今だからこそ、なおさら今回の大西亜玖璃さんの言葉が魅力的に感じました。

 1日目の「Dream with You」が高咲侑に対して初めて見せた楽曲であるのに対して、「夢への一歩」はあなたに対して初めて見せた楽曲という対比も良いですね。ともすれば、2日目夜のイントロ有りの「Dream with You」はその中間地点といったところでしょうか。

 

 「夢への一歩」が終わった後は「あなたの理想のヒロイン」のイントロが流れだし、前田佳織里さんが入場しつつあるのに大西亜玖璃さんが退場せずにその場で踊りだす。ひっそり期待はしていましたが、本当にやってくれるんですね。A・ZU・NAファンミ以来の、「Wあなたの理想のヒロイン」を!

あ、大西亜玖璃さんはそのまま帰るんですね。了解です!

 

 ライブパートでは今回のメインディッシュである「わちゅごなどぅー」のフルも披露されましたね。矢野妃菜喜さんがパフォーマンスする件についての感想はオープニングverの方で語ったのでフルならではの感想を。

 現地で見るとより感じましたが、矢野妃菜喜さんがステージ上で動き回っていて凄く忙しそうであり楽しそうだったのが印象的でした。

 あとは普通なら観客がコールするような箇所も矢野妃菜喜さんが声出しまくっていたところからは、矢野妃菜喜さんは演者でありつつも、こちら側の人間でもあるということが如実に表れていたかと思います。

 この曲の目玉ポイントであろう「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」の会場の一体感も凄かったです。(観客だけの一体感だけでなく、矢野妃菜喜さんとの一体感も含めて)

 正直言うと最初は、この部分は自分も叫ぶべきなのか矢野妃菜喜さんの声をしっかり楽しむべきなのかは考え中でした。(もちろん、レギュ違反やよほどの迷惑行為でない限り、ライブの楽しみ方に「べき」なんて概念は無いんですけどね。あくまで自分が満足できるやり方はどちらなのかという話。)

 これについては2日目昼のMCで矢野妃菜喜さんが言った「一緒に叫んでくれてありがとうございます」という発言が答えだと思っていますし、その発言はシンプルに嬉しかったです。

 

 夜公演ではライブパートも文句無しで楽しかったしで良い終わりだな〜と思っていたら、まさかの新情報が色々と発表されて衝撃を受けました。いや、北海道公演のラストにお知らせはあるだろうな〜とは思っていたけど、まさか東京公演の段階で発表が来るのは完全に不意打ちでした。

 ゆうさんぽ3やらユニットライブ円盤も楽しみですが、やっぱり大きかったのは6thライブ開催決定ですね。この日1番大きな声出た気がしますし、現地でこの瞬間を見届けてられて本当に良かったなと思います。

 実を言うと4thライブやら5thライブやらの告知を見た時は「まぁやるよね〜」くらいの気持ちだったのですが、今回で改めて次のナンバリングライブの開催が発表されることがいかに嬉しいことなのかというのを心から実感しました。

 

 というわけでにじよん東京公演の感想を語ってきました。それにしても、広島公演が終わってから東京公演までの間に色々なことがありましたね。スクスタのサービス終了発表とか。

 今回の東京公演はその発表があったからこそ刺さるというか、スクスタのサ終決定はしたけど今後も虹ヶ咲は盛り上がっていくことを示したようなライブだったかと思います。

 6thライブの発表などもそうで、スクスタというわかりやすい虹ヶ咲の供給媒体は無くなってしまうかもしれないけど、虹ヶ咲はまだまだ終わらないということを見せられたように思います。

 そう強く感じた理由には東京公演では全公演で「未来ハーモニー」が披露されたこともあると思っています。タイトルに未来と入っているように、これからの未来に向かって歩いていくような曲で、テレビアニメ放送前に発表された曲だったというエピソードもあって、この曲を聴くと「これから虹ヶ咲というコンテンツには良い未来が待っている」ということを感じずにはいられないんですよね。

未来あるよ(笑)

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 また、スクスタのサ終が決まった時の運営だよりには以下のような文言がありました。

これからはより一層TVアニメのニジガク、そしてスクスタのニジガクが融合し、プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会としてまた新たな夢を追いかけていきます。

 今回のにじたび東京公演は、まさにこの言葉を体現したかのようなライブだったなと感じました。

 先ほど歩夢のライブについて語った時の、高咲侑がいる空間でも客席のことをあなたとして扱ってくれる大西亜玖璃さんのスタンスとか、矢野妃菜喜さんが演者としてパフォーマンスしたりコーレスまで披露したりと、「アニメ世界とスクスタ世界が融合した世界」におけるリアルライブがどのような風に展開していくのか、その一端を見せてもらったような気がします。

 6thライブがどんなライブになるのか全く予想はつきませんが、今後の虹ヶ咲にも面白そうなことがたくさん待っていそうだな、と思える公演でした。

 

 

【最終回】虹とゆうぽむマスター

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 公式が供給する、全部のゆうぽむを受け取りたい。

 それがきっと、ゆうぽむマスターってことなんだ。

 

 というわけでにじよん12話の感想です。ポケモンの感想じゃないです。

 まずは『CHASE!』をピアノで演奏する侑のシーンから始まりますが、アニメ1期3話からの1期10話と上達する様子が描かれ、今回は更に上手くなった演奏が流れました。相変わらず本編でやっていいレベルの話をぶち込んできますね、このショートアニメ。

 

 にじよん10話でも思いましたが、12話でも侑とせつ菜のやり取りを聞いていて、改めてアニメ世界での虹ヶ咲の物語は侑がせつ菜のライブに出会うところから始まったんだなというのを感じさせられました。

 そう、全ては赤と緑から始まった……。せつ菜のメンバーカラーと侑の髪の色の話であって、ポケモンの話じゃないです。

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 侑の言葉を受けたせつ菜のリアクションと10話でのリアクションの違いを見ると、自分が誰かにトキメキを与えることができたことは、かわいさとかカッコよさみたいな表面的な部分を褒められること以上に彼女にとっては嬉しいことだったのかなと思ったり。

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 侑とせつ菜が良い感じの雰囲気になったところに勢いよく現れる歩夢。1期3話を思い出しますが、にじよんの作風だとコミカルさが強い。

 音楽室といえばゆうせつの聖地と見られがちですが、ゆうぽむも音楽室では大切な時間を過ごしていますし、ゆうぽむの聖地でもありますね。(2期BD6巻参照)

 

 音楽室にメンバーが集まってきて『Love U my friends』を歌うシーン。しかもこれは2期10話で流れたものと同じver。あちらは虹ヶ咲アニメの中でも、スクールアイドルとしての面よりも日常的なシーンが描かれた回でしたし、同好会の日常を描いた作品であるにじよんあにめーしょんの締めくくりとして相応しいのかな、と思いました。

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 背中合わせに歌うかすみとしずくを見た時は、うっひょ〜しずかす!!となりましたが、その後のカットでは珍しい組み合わせが多いな〜と思っていたら、サントラのジャケ絵の再現ということに気付いて納得しました。美しいですね。 

 

「どうしたの?侑ちゃん」

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 歩夢にたずねられて 空を見る

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 この中で唯一歩夢だけが侑の様子に気付くというのも良いですね。

 

 何事も、いつもいつでもうまくゆくなんて保証はどこにもなくて(そりゃそうじゃ)

 実際は、後悔しちゃうことばかりなんだと思う

 でも!

「始めて、良かったって!」

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 いつかの歩夢と同じ言葉を口にする侑。大好きな展開ですね。

 にじよん1話でも侑と歩夢が同じポーズをしている場面があったように、うっひょ〜ゆうぽむシンクロ!!となる気持ちもあるのですが、平凡な日々を送っていたふたりがせつ菜のライブを見た日から世界が変わり始め、目指す道自体は違えど、最終的には同じ「始めて良かった」という気持ちになれたことに感慨深さを感じます。

 このまま『NEO SKY, NEO MAP!』が流れてもおかしくないくらい気持ちいい終わり方でした。

 

 というわけで12話個別の感想を語ってきましたが、にじよん全体の感想も語っていこうかなと思います。

 

 やっぱり全体を通して侑の出番が多かったですね。むしろ唯一侑の出番が無かった8話の異色感が凄すぎるくらいです。

 続いて栞子の出番も多く、表情豊かでかわいい姿をたくさん見せてもらえました。

 

 にじよんの制作が発表してから放送が始まるまで、もっとコメディ色強めの番外編的な作風になると思っていました。

 ですが12話のように、本編の延長とも言えるくらい真面目なお話も結構あって、そこは実際の放送を観てのギャップポイントでしたね。

 特に4話は侑が作曲の道を目指していることや栞子が生徒会長になっていること、そして歩夢の出番が無いことなどから、2期最終話からOVAまでの間の話と解釈できるくらいのものでした。

 

 にじよんあにめーしょんは今回の12話とBD収録の追加エピソードをもって一旦の区切りになります。

 とはいえ、「終わること」と「続かないこと」は違うので、まずはにじよんの一旦の終わりをしっかり受け止めて、OVAを始めとしたこれから来るものを楽しみに待ちたいと思います。

 これはにじよんに限った話ではなく、スクフェスはサービス終了になったけどスクフェス2のリリースは楽しみだし、せつ菜のキャストは交代してしまうけど、林さんが演じるこれからのせつ菜も楽しみだし、楠木さんの今後の活動も楽しみにしています。アルバムのリリースやライブツアーも楽しみですね。

 アニポケの新シリーズも観ます。

 

 ではまたいつか、終わりの続きを見に行きましょう。

 

“NEXT TIME…
A NEW BEGINNING!▶”

シン・ゆうぽむ

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ありがとう

全てのゆうぽむ

 

 というわけで、タイトルが発表された時点から予想はしていましたがにじよん11話はゆうぽむ回です。

 なんなら、これまでの回でもところどころでゆうぽむ要素ありましたが、改めてゆうぽむ回です。

 Rainbow Daysとか読んでいても思いますが、このふたりは他のキャラがメインのお話でも侵食してイチャついていたりしますね。侵食率が高すぎて高すぎ侑になりました。

 Blu-rayには新規エピソードも収録されるとはいえ、それを除けば今回が最終回の直前になるわけですが……

「OPでジャンプするアニメは名作」

「EDで走るアニメは名作」

と並ぶ3つ目の法則として

「最終回の直前がゆうぽむ回のアニメは名作」

というものもあります。(ないです)

 茶番はさておき、実際ここにきてゆうぽむ回というのはアニメ本編と重なる粋な構成だなと思います。

 

花ひらく想い(再)

 侑に遊びに誘われるも練習をしたいからと断る歩夢。

 大好きな侑と(ふたりきりではないとはいえ)一緒に遊びに行ける機会なのに、それを断っても練習を優先する姿から、歩夢に関してふたつのことが感じ取れました。

 ひとつ目は「侑からの自立」

 侑が行くから自分も一緒に行く……ではなく、自分の意思で、自分のやりたいことのために、侑がジョイポリスに行っている間にも自分は練習に専念するという選択ができた歩夢は1期12話での成長を経ているなぁと感慨深くなりました。

 ふたつ目は「スクールアイドル活動への熱意」

 元々アニメ世界の歩夢は自分からスクールアイドルをやりたいと一歩を踏み出したりと、スクールアイドル活動への熱意はありました。

 それでも、1期12話にて侑だけでなく多くのファンに向き合えるようになり、改めてスクールアイドルの道を強く歩いていくことを決めた歩夢。そんな彼女だから、侑と遊ぶ約束よりも練習を優先することができたんだろうな、と思いました。

 大人になったな、歩夢。

 

 そんな歩夢の返事を聞いた侑。歩夢の靴がボロボロなのを見て、歩夢が熱心に練習に打ち込んでいることを察したのか、嬉しそうに笑います。うーん、この理解者。

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 とはいえ、最初は誘われて嬉しそうにする歩夢と断られて悲しそうにする侑の表情が描かれていることから、ふたりとも一緒に遊びたい気持ちは強いんだなと読み取れることも好きなポイントです。

 侑も侑で歩夢への愛の大きさは随所で感じられるますが、同時に侑はスクールアイドルが大好きでもありますから、歩夢がスクールアイドル活動に熱心に取り組んでいることは自分と一緒に遊んでくれることよりも嬉しいのかもしれない。

 あるいは、対象がスクールアイドルであるかどうかに限らず、単純に歩夢が何かを頑張っているということ自体が侑にとっては誇らしいのかもしれない。

 あるいはまた別の理由なのか……完全に読み取ることはできませんが、だからこそ次のシーンでランジュが不思議そうにしていたように、ここのふたりの間の通じ合いは他者には理解できないものであり、それが美しいものであるのかも、という気持ちになります。

 ただ、その反応をしたのがランジュということもあって、侑が嬉しそうにした理由が理解できなかったことが、「侑と歩夢の間でしか通じないものがある」という表現とも、「人との関係にまだ慣れていない今のランジュではこの状況での侑の考えを察することができない」という表現とも取れるように思います。

 もしかしたら将来的にはランジュにも侑が嬉しそうにした理由を理解できる日がくるのかもしれませんしね。

へい!(かわいい)

 

みんなの夢、私の夢(再)

 気付けば夕方まで歩夢を見続けていた侑。

 自分にも推しと呼べるキャラはいますが、その子のことを何時間も見続けていられるかというと、どうだろう……?となるので、侑から歩夢への愛の大きさを感じます。

 それに対してずっと見ていると指摘する歩夢ですが、普通に考えて侑のことが眼中に入ってなければ「侑が自分のことを見ている」ということを認識できないはずです。さすがに練習に集中していないということはないにせよ、侑が歩夢を見ていたのと同じだけ歩夢も視界の隅に「自分のことを見る侑の存在」を捉えていたと考えられます。相思相愛か?

 

 歩夢の顔をずっと見ていたという侑の言葉を受けて煙を出すレベルで赤面する歩夢。アニメを経ての成長したゆうぽむが多めに描かれていた今回ですが、ここにきて王道なやり取りが見れた気がします。

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 そんなの見慣れてるでしょと返す歩夢。当たり前のこととはいえ、こういう発言からも幼馴染であるということが象徴されていますね。

 

 今回の特に好きなポイントでもある侑の返し。

 1期では「私の知らない侑ちゃんがいる」ということで悩んでしまった歩夢。

 それに対する答えであるかのように、スクールアイドル活動の中で自分の知らない歩夢の表情を見れることが嬉しいと笑う侑が本当に良かったです。

 アニメ1期2期を視聴してきて、高咲侑というキャラは作曲など物理的な部分で悩むことはあれど、人間的な部分や精神面では1話の時点でかなり完成されているキャラだなと感じました。(その反対に、アニメを通して精神的な成長が色濃く描かれたのが歩夢)

 だからこそ、歩夢が色々と悩んでしまったことと同じ状況(自分の知らない幼馴染の姿)に対しても、侑は特に悩まずにこういう答えを出せたのかもしれません。

 これは解釈どうこうではなく願望に近いですが、成長した今の歩夢なら、侑と同じような考え方ができるはず……できてほしい、という気持ちです。

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 侑が歩夢に対して振り返って笑うシーン。ちょっとにじよん2話のカットを思い出しますね。まるで、ここまでの回で歩夢以外とのキャラとも絡んでいたのがここで一気に歩夢の元へ戻ってくるかのように。

 侑のセリフに対する歩夢の「またそういうこと言って〜」というリアクションは、1期1話で「歩夢は何着たってかわいいよ」と侑に言われた際の「またそんな適当なことを〜」という反応を思い出します。

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 侑が口説き文句のようなセリフを言って、歩夢が嬉しそうにしながらも言い返す。このふたりのお約束のようなやり取りですね。

かすみドン引きでおハーブ生えますわ

 

エール!(再)

 続いて「置いてっちゃうよ」という歩夢の言葉もアニメ2期12話を彷彿とさせるもの。

 それに追いつく侑の「一緒に帰ろうよ〜」の声にはちょっと甘えるようなテイストがあってかわいい。

 「思ってたこと言っただけなのに」というのもきっとその通りで、1期1話からにじよん11話に至るまで、侑が歩夢に対して口にした言葉ってただ思ったことを素直に言ってるんだろうなと思います。それくらいの仲なんだな、と。

 1期11話の「違うよ」という言葉を即座に出せたのも、普段から歩夢に対しては思ったことをただ口に出していたからなのかも?とか思いましたね。

 逆に2期12話では彼方に相談するまで歩夢に作曲コンクールについて話すことができなかったということにも、それだけ話すことで距離が離れることへの恐れがあったのかな、とか考えました。

 

 最後は、歩夢のことを正面からよりも横顔を見ることが多くなったこと、それが嬉しいという侑の独白で終わり。

 ここで思い出すのはやっぱり「Dream with You」と「Awakening Promise」のMVの対比構造。

 「Dream with You」では正面から向かいあってる状態で侑の手が歩夢から離れていくカットがあるのに対して、「Awakening Promise」では歩夢が伸ばした手に重ねるようにから侑も手を伸ばすカットがあります。

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 目指す夢の中身自体は違うけど、変わらぬ想いでふたり並び夢に向かって進んでいる。そのことが侑にとっては嬉しい、ということなのかなと思いました。

愛はお互いを見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることである。

サン=テグジュペリ

 あとよくある演出かもですが、侑のモノローグの間も後ろでずっと侑と歩夢が会話していて、喋り続けたままエンディングへとフェードアウトしていくのも良いですね。この後もずっとこんな調子でふたりでやり取りしながら帰るんだろうなーというのが想像できます。

 

 そしていつものエンディングが流れるわけですが、先ほどの侑のモノローグを聞いた上でエンディングのゆうぽむが並走するカットで歩夢が侑の横顔を見つめているのも凄く良いですね。

EDで走るアニメは名作

 お約束の「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」も、さすがに今回ばかりは「歩夢選んどるやんけ!!」と心の中でツッコミ入れておきました。

 

はじまりのトキメキ(再)

 というわけで、にじよん11話の展開を振り返りながら感想を語ってきました。

 今回感想を語る上で、「このシーンではアニメ本編のあのシーンを思い出す」という話の展開のさせ方を多用した感覚があるのですが、それだけアニメ本編で描かれたゆうぽむ像に忠実な回だったなと思います。

 それゆえに、アニメを観てゆうぽむを好きになった自分にとって、自分の好きなゆうぽむが詰まった回でした。

 幼馴染ゆえの互いの理解の深さとか、愛の強さからくる嫉妬描写も好きな要素ではあります。

 でもアニメで好きになったゆうぽむの特徴は、ただ一緒にいることを美徳とするような依存的な関係ではなく、各々がやりたいことを追いかけていて、そのためなら立場が変わることや距離が離れることも乗り越え、その上で互いへの想いは変わらない自立的な絆の強さ

 だからこそ、上でも語ったように歩夢が侑と一緒に遊びに行くことよりも練習を優先させたことや、それに対して侑が嬉しそうにした流れが本当に好きです。

 

 でも、侑と歩夢が好きなことを見つけ、それから今のような関係に成長できたのはふたりだけで成立する物語ではなく、そこには欠かせない人物の存在があります。

 そうです。

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 優木せつ菜です!

 何気ない日常を送っていたふたりに、スクールアイドルの世界を見せたのが彼女。1期12話で迷う歩夢の背中を押したのも彼女。

 侑と歩夢の物語を語る上で、彼女の存在は不可欠と言えるくらい大きなものです。

 なので、前回の10話ラストにてせつ菜がCHASE!を披露し、侑が「結局いつもこっちをドキドキさせてくれるのはせつ菜ちゃんなんだよね」と言う、はじまりのトキメキを連想させるような終わり方をしてからの今回のゆうぽむ回という流れには運命的なものを感じます。

 変なこと言うと、もし並行世界を観測できる能力があったら、せつ菜のキャスト交代が無かった世界のにじよんあにめーしょんを観てみたいです。予想ですけど、多分内容は変わらないと思うんですよ。

 にじよん10話の展開を観て、これはにじよんのアニメがせつ菜のキャスト交代前最後の作品になるから、最後のプレゼント?(良い表現が浮かばないですね)的な意図を感じた人って多いんじゃないかなと思います。というか自分も最初はそう思いましたし。

 ですが先ほど書いたように、自分はアニメ本編を踏まえた上で、せつ菜がCHASE!を披露した回の後にゆうぽむ回をやるという流れに強い意味を感じているわけです。

 それなら、キャストの交代があろうと無かろうと、10話はやっぱりあの内容しかないと思うんですよね。

 まあ当然ながらその辺り真相は公式のみぞ知るなので、あくまで個人的にはこう考えています程度で。

 

おわりに

 最後に改めて。

 1期1話を視聴して侑と歩夢の関係にときめいてからずっと虹ヶ咲のアニメを追いかけてきて、今回はひとつの集大成とも思えるくらい素敵なゆうぽむを見せていただきました。

 初めて1話を視聴したときは、特に最後のパスケースを渡すシーンの映像や言葉の美しさに魅了されました。

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「いつだって私は、歩夢の隣にいるよ」

 隣にいるということの意味は、物理的なものではなく精神的なものであるという解釈に変わり、実際本編では歩夢はロンドンに行き遠く離れている状況ではあるのですが、やっぱり今でもこの言葉は生き続けているんだなと今回のにじよんのラストを観て感じました。

 ありがとうございました。

またゆうぽむなのか!?

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何だ…この回は!?

またゆうぽむなのか!?

ゆうぽむか?

イヤ…ゆうぽむじゃない……!

……イヤ…ゆうぽむか?

またゆうぽむなのか!?イヤ…

何だこの回は!?

またゆうぽむなのか!?

 

 というわけでにじよんアニメ6話の感想です。

 5話がエマ回で6話が璃奈回だったので、もしかしてにじよんアニメの話数とアニガサキの話数ってリンクしてる?と思いかけましたが、3話はそこまでせつ菜回じゃなかったし4話も愛さんの出番皆無だったので普通に気のせいですね。

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 サラッとハイクオリティのゲームを作り上げる璃奈。やはり……天才か。

 璃奈ちゃんRunRuns、元ネタは実際にリリースされてるあのアプリだと思いますが、冷静に考えたらなかなか凄いネーミングですよね。例えるならスマブラのタイトルを「大乱闘政博くんブラザーズ」にするようなものでしょうか。

 あとゲームの内容に見覚えある気がしなくもないですけどね。なんなら歩夢の中の人が個人番組でプレイしてた気もしますね。(だからあのオチか?)

 ドラマCDとかで璃奈が凄いものを発明することがあるように、いわゆるギャグ補正という見方もできますが……。

 スクスタでは璃奈はせつ菜とミアと組んでゲーム制作のコンテストで好成績を収めたりもしてるので、ギャグ補正とかではなく実際にそれくらいの実力があるのでは?という見方もできる絶妙なラインでしょうか。

 で、そのチームメイトのせつ菜とミアはやはりゲーム得意ということで早速クリアしてるのも納得ですね。

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 邪悪なものに取り憑かれてるっぽいせつ菜さん。

 チームを組むといえば、テーマ別活動では璃奈とせつ菜と栞子でIT活用チームを組んでゲーム開発などもしていましたが、そのメンバーである栞子はゲーム苦手なようで今回のにじよんアニメでも苦手描写がしっかりされてましたね(かわいい)。

 まぁ、栞子にゲームとかやってそうなイメージ無いですもんね(かわいい)。IT活用チームが作った神経衰弱でも栞子相手がイージーモードでしたしね(かわいい)。彼女の本領はゲームじゃなくてパソコンの使用とかのはず……と見せかけてニジガクジャーナル2では璃奈にパソコン教えてもらう栞子のイラストとかありましたね(かわいい)。

 あれ、栞子がIT活用チームに選ばれた理由っていったい……?(かわいい

 侑がゲーム苦手なのは……はい、1期6話冒頭のジョイポリスのシーンからそうだろうなーとは思ってました。

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 この2人がかわいすぎて上原歩夢さんの気持ちが理解できる気がします。

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 それはそうとこのゲーム画面、ちょっとクオリティ高すぎじゃないですかね。逆作画崩壊ならぬ逆CG崩壊?

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 マ◯オのスター取ったみたいになる高咲侑。あるいはマリ◯カートのキラー。あとしれっとぶっ飛ばされる栞子(かわいい)。

 

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 そして今回のオチ担当サスケェ。正体はもちろんお分かりですね?

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 やはり…上原歩夢か…!?

 正直このシーンだけでも良さが詰まり過ぎてるんですよね。

 まず歩夢のゲーム好き&コツコツ頑張れるタイプだから強いという設定がここで活かされるのが良いですね。元々、歩夢みたいなタイプの子がゲーム好きというのがギャップあって凄く好きな設定だったので。

 次に、他のキャラは自分の本名でプレイしてる中歩夢だけハンドルネームでプレイしてるのがなんか面白いですよね。意外とネットリテラシー高くて笑います。しかもその名前がペット(?)由来のサスケですからね。

 あとは「楽勝♪」と笑いながら言う歩夢もギャップですね。楽勝って言葉選びはどっちかっていうと少し口が悪い印象があるので、歩夢がそういう言葉を使うのは新鮮で可愛かったです。(ゲーム中はちょっとキャラ変わるタイプかな?)

 そして、他のみんなはサスケェの正体に気付いていない中で侑だけが気付いて苦笑してるのが"理解者"って感じがして、濃厚なゆうぽむ要素だなぁと思いました。あのヘビの名前がサスケなこともとっくに知っていたんでしょうね。

 そんなわけで今回のにじよんアニメもまたゆうぽむ回でした。ありがとう、ゆうぽむ。

 

どうあがいても、ゆうぽむ

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 というわけでにじよん3話の感想です。記事タイトルは某有名なホラーゲームのキャッチコピーから。

 3話は思っていた以上にしっかりホラーしていた回で放送日が1/20(金)ということで、今回の放送が1週間早ければ13日の金曜日にホラー回という地味に綺麗な感じになっていましたね。惜しい。

 

 全体を通しての感想ですが、まずはオチが新鮮で面白かったなと思います。

 というのも1話と2話は具体的なお話の内容は違えど、最後は「侑がみんなに愛されてる」ということを描くオチという点で似た部分はあるな〜と感じていました。

 いわゆる「侑ハーレム」を望んでる層への供給といったところでしょうかね。それはそれで当然悪いことではないですし、初めてにじよんに本格参戦となる侑に焦点を当てるのは納得の構成でもあります。ですが全話ずっとそういうノリでやるのではなく、今回のようなお話もあると知れたことで今後のお話も多様な展開を見せてくれそうで楽しみな気持ちが増し増しです。

 それから冒頭でも語ったように、放送前から想像していた以上に本格的にホラー回していたのも印象に残っています。歩夢のシーンとか、お団子だったから本気でビビったりはしないものの、見事にこちらの恐怖を煽る良い演出でしたね。

 ただ、その中でもお団子本体説という原作にもあったネタを回収しつつシュールな場面を作り出したり、ゆるいコメディ作品なのに本格的にホラーしているという点がかえってツッコミ所になっていたりと、シュールギャグという形でちゃんと笑い要素があってコメディ作品として成立してるのも今回の魅力だなぁと感じます。

 

 細かく見ていくと、ホラー映画に対する各キャラの反応にも個性が出ていて楽しかったです。

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 涙目でプルプル震える栞子、さすがにかわいすぎる……。落ち着きがあるようで1年生らしい幼さも見せてくれるのが栞子の魅力のひとつですね。

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 かすみん a.k.a かわいいの天才は他のキャラへのツッコミに回っていて、ここだけ見るとホラーに対して冷静なようにも見えますが……。

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KO NO ZA MA

 そんなわけで、かすみも普通にホラー耐性は無いに等しいですね。(予想通りではある)

 あくまで今回はツッコミで忙しかったから怖がってる場合じゃなかったというだけかな〜と思います。にじよんのかすみはツッコミ役として良い仕事してますよね。

 ちなみに先程貼ったスクスタのイラストについて公式が語っている文章は弾むココロと妙なテンションで面白いので一読の価値アリです。

https://lovelive-as.bushimo.jp/news/mlqr/

 それと、このエピソードはしずくとかすみが一緒に映画を観るというしずかす要素高めのお話でして、そちらでもしずくは怖がらずに冷静に勉強感覚で映画を観るという、今回のにじよんと同じような反応でした。スタンスが一貫していますね。

(しずくと一緒に観てるはずなのにスチルにはしずくがいないのが1番のホラーでは?)

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 しずくの隣で白目剥きながら楽しそうに観るせつ菜も可愛いですね。(本当に白目になってるわけじゃない)

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 ここもある意味しずかす。

 

 そして今回のメインディッシュ(当社比)、ゆうぽむのシーンです。

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 涙目になりながら噛み噛みで歩夢に声をかける侑。その姿も可愛いし、自分だって怖いのにその中でも歩夢に対して自分がいるからと安心させようとするところに歩夢を大切に想う気持ちの強さが込められていて、率直にめちゃくちゃ好きなシーンです。

 今回のシーンで思い出すのはやっぱり2期5話でのお化け屋敷ですよね。

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 ここでも侑が怖がっていて、それを歩夢がリードするという姿が見られました。

 今回のにじよんアニメでは歩夢がホラー耐性強くて平気であるかのような見え方になりますが、やっぱり歩夢もホラーは苦手なタイプだと思います。2期5話のこのシーンでも歩夢の声や表情から彼女も怖くないわけではないという様子が伝わりますし、にじよんの原作ではお化け屋敷で動けなくなるくらいには怖がってる姿も描かれていました。

 ここらへんの違いは、やっぱり幼なじみが近くにいるかどうかですよね。

 侑が歩夢を安心させようとしたように、当然歩夢も侑のことは守りたいと思っていて、そのためならホラー耐性の低い歩夢も頑張れるんだと思うと、改めてゆうぽむの関係性の美しさに圧倒されます。

 アニメ世界の歩夢はスクスタの楽曲やキズナエピソードは無くても、結果として似たような状態になっている部分も多いと自分は考えています。例えば『Say Good-Bye 涙』という曲はアニメ世界には無いけど、アニメの歩夢ももう涙からは卒業しているというのは2期を観ていて感じます。

 それでいうと、アニメの歩夢は『Break The System』という曲は歌っていなくても、大切な人を守りたいという気持ちの強さは獲得しているのかもしれませんね。

 それ以外のゆうぽむ要素でいうと、ミアの悪夢の中で歩夢が立っていた場所が1期10話の合宿回で侑とせつ菜の事故シーンを歩夢に見られた場所だというのはさすがに面白いです。

 うん、それは……怖くもなるよね。自分だって当時あのシーンを見た時は正直怖いって思いましたもん。

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↑ゆうぽむモニュモニュお口同好会↓

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 悪夢から覚めたミアを見守る時ですら一緒のコンビ。

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 この歩夢の考えるポーズ、個人的に普段の歩夢はしなさそうなイメージです。珍しさもあって可愛い。

 

 それでは最後に、にじよん3話をあの名曲にあわせて振り返って締めたいと思います。

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↑新しいワクワクする出来事(ホラー映画)

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↑夢がホラー

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↑(ボードの出現が)次から次止まらない

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↑ドキドキで夜も眠れない

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↑子供みたい

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↑好きなんだ

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↑大好きなんだ

 

(打ち切り)

全ての道はゆうぽむに通ず

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 にじよんあにめーしょん1話が公開されたので語っていきます。

 

普通の感想

 今回はステージの上ではなく、日常でのみんなの様子も届けたいということで侑がビデオを回すシーンから始まります。にじよんという作品自体、アニメやスクスタという彼女たちがスクールアイドルとして頑張る姿を描いた作品からは少し外れて彼女たちの女子高生としての日常を描いた作品であることを考えると、この展開はにじよんのアニメ1話の導入として納得のものだったのではないかなと思います。

 そして、そういうことなら欠かせない存在がいる、とカメラは侑の方へ向けられます。確かに、侑は2期で作曲やピアノ演奏という形で彼女たちの活動に関わるようになったり、最終話では「侑ちゃんもスクールアイドル」とまで言われるようになりましたが、それでも彼女は本来ステージに立ってパフォーマンスをする存在ではありません。ですが今回はステージ上での姿ではなく日常での姿を見せるというお話です。であるならば、ステージには立たずともスクールアイドル同好会の大事なメンバーである侑にもスポットが当たるのも必然でしょうね。

 にじよんあにめーしょんの主題歌でもある『わちゅごなどぅー』に侑が歌唱で参加している件に関しても、今回はスクールアイドルとしてではなく女子高生としての日常を描く作品だから侑も歌唱に参加できた、との理由付けが発表時の生放送内で説明されていたかと思います。このように、「にじよんが日常作品であるからこその高咲侑の立ち位置の変化」というのは今後の展開を見る上で注目してみると面白いポイントになるかもしれません。

 ED映像では侑が全メンバーひとりずつと一緒に何かをする様子が映しだされ、侑を中心に描かれたものになっていましたが、これにより(3rd前のメンバー紹介やスタンプラリーなどの番外編を除き)にじよんに初めて本格参戦となる侑の存在がにじよん世界に一気に受け入れられていくような演出に感じました。にじよんシーズン4の序盤で栞子が各メンバーたちと絡む構成になっていたのと同じような感覚かもしれませんね。

 今回のオチに使われた「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」というセリフ。これは知っての通り中の人の持ちネタであって作中で侑はこんなセリフは一切言っていません(今後も言わない、ということを証明することもできませんが)。こういう描写を見ると、にじよんあにめーしょん世界も決してテレビアニメ本編時空の地続きというわけではなく、少しギャグ補正の入った特殊時空のお話なのかなとも感じます。

 そんなわけで、今後も侑の活躍が楽しみです。

 あとは、こういう時に強くアピールしてくるかすみはやっぱり中須かすみって感じでかわいいですね。お顔アップでファンサ力も高いです。

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 他には侑がみんなから誰が1番なのか問い詰められるシーン、他のみんなは「もちろん自分だよね」って感じで自信満々に名乗りを上げている中、「私も立候補したいです」とやや控えめに名乗りを上げる栞子がかわいかったのと、ひとりだけガチめに不安そうな声で「侑ちゃん…?」と呟く歩夢がとても良かったですね。

 

ゆうぽむの話

 さて、今回の1話はよく見てみると非常に濃厚なゆうぽむ回であるという印象でした。そのあたりの話を進めてみたいと思います。

 

 まずは先程も触れた「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」という侑のセリフ。

 これは一見ゆうぽむからは遠い侑ハーレムものを象徴する言葉のように見えるかもしれませんが、自分は少し違う見方をしています。

 そもそもの自分の解釈を語ると、スクスタのあなたちゃんはゲーム内でキズナエピソードという形で全員とほぼ同じくらいに強い関係を結んでいて、スクスタには恋愛ゲームのような雰囲気もあるため、あなたちゃんがハーレム主人公みたいな扱いを受けるのはわかります。

 ですが侑の場合はというと、たしかに2期3話で悩んでると発言したときに全員から一斉に心配されるくらいには仲間たちから大切にされてることは読み取れますし、侑も同好会の仲間たちを大切にしているとは思いますが、アニメでは1期12話や2期12話をはじめとして侑と歩夢の関係の強さが描写されてるシーンが強く、あくまで個人的な見解にはなりますがカップリングという面でいうと侑はあなたちゃんのようなハーレムタイプではなく、歩夢のことを特に大事にしているキャラだと認識しています。

 では侑から発せられた「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」というセリフは何なのか。これは単純に「スクールアイドルとして」という意味だと自分は考えます。会話の流れ的にもスクールアイドルとして誰が侑にとっての1番なのかっていう話でしたしね。

 ゆうぽむの関係性において大事な要素として「"友達としての関係""ファンとスクールアイドルとしての関係"を公私混同せずに別物として築いていること」があると自分は思っています。

 歩夢と侑は幼馴染として大親友ではありますが、歩夢は侑だけを見るのではなく1期12話を経てスクールアイドルとして侑以外のファンも大切にできるようになった。スクールアイドルになった以上は友達であってもあくまで侑のことをファンのうちの1人として見る。それがゆうぽむの美しさだと。

 で、これって歩夢から侑だけでなく侑から歩夢に対するものとしても言えるのではないかと思いました。

 侑にとって歩夢は大切な幼馴染だけど、だからといって歩夢だけを応援するのではなく、あくまでファンとして歩夢のことは1人のスクールアイドルとして見る。だから、友達として歩夢がどんなに大切であっても、スクールアイドルとして誰が1番かと聞かれると「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」になってしまうのではないかと。

 友達としての関係をスクールアイドルとファンの関係に持ち込まないゆうぽむの関係性って凄く綺麗だと思うし、それを象徴する言葉が「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」だとするなら、「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」って実質ゆうぽむ要素だと思うんですよね。

実質ゆうぽむ要素だと思うんですよね。

 

 他には冒頭のビデオ撮影シーンですね。みんなを撮影しつつまず最初に歩夢に話しかける侑、いただきました。(歩夢が侑に話しかけたからというのもある)

 後で他の人にも見せるための取材動画だからというのもあってか、歩夢をさん付けで呼ぶ侑&侑に敬語で話す歩夢が新鮮でかわいいです。ここらへんのやり取り、夫婦漫才感があってとても良いですよね。

 次に侑がカメラに向かって自己紹介するシーン。自己紹介中の侑のポーズが原作にある自己紹介中の歩夢のポーズと同じであることが分かります。

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 さらに侑の「不束者ですがよろしくお願いします」という言葉、聞き覚えがあるような気がしませんか?

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 そうです、これはスクスタにおいて歩夢が言った言葉と同じです。もちろんスクスタなのでこの歩夢のセリフ自体は侑ではなくあなたちゃんに対するものですが、重要なのは歩夢と侑が同じ言葉を発したということです。

 さすが幼馴染なだけあって、ポーズの癖やワードセンスが似ているのが最高に微笑ましいですね、これがゆうぽむです。不束者ですがっていう言葉は結婚のときに使うイメージがあるのもニヤニヤポイントですよね。

 最後にEDですね。歩夢と一緒にランニングをしつつバテ気味の侑と、そんな侑をニコニコ見つめながら並走する歩夢が微笑ましいです。歩夢は侑の体力の無さを知りつつそういうところもかわいいと思ってそうなイメージがあります。そもそも、歩夢の練習に付き合って侑も一緒にランニングしているという状況だけで美味しさがありますよ。

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 そこから他のキャラとも侑が一緒に何かをしている様子が描かれますね。全体的に侑の身体能力の低さが見られるのがイメージ通りで好きなのですが、じゃあ自分の中で侑に身体能力低いというイメージが付いた要因って何だったのかと考えると、最も印象的だったのは1期11話で不意打ちとはいえあっさり歩夢に押し倒されてしまったところです。

 つまり自分の頭の中では「侑の身体能力が低い」という情報の根底には例の押し倒しシーンがあり、そういう意味ではにじよんのED映像からは押し倒しをたくさん感じられます。押し倒しを感じるって何。

 次にせつ菜と侑がペンライトを振るシーン。スクールアイドルオタクであるこの2人ならではのかわいさがあって好きなんですけど、このシーンについては侑のペンライトの色に注目すればゆうぽむ要素は簡単に感じられるでしょう。(せつ菜、自分のこと応援してる?)

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 あと別にゆうぽむ関係ないんですけど、かすみのポーズをモノマネする侑は率直にめちゃくちゃかわいくて好きです。

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 EDラストのみんなで寝るカット。これも原作にあった場面を再現しつつ侑とR3BIRTH組を追加したものになりますが、歩夢の配置が微妙に違うんですよね。

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 おそらく今回のメインである侑をセンターに配置して、それにあわせて歩夢が侑の隣に来るようにしたのだと思いますが、これはもうゆうぽむを一緒に寝させようとする大いなる力が働いてると言ってもいいかもしれません。

 

 というわけで、にじよんあにめーしょん1話の感想を色々語ってきました。感想を書いていて思ったんですけど、アニメ自体は数分のものとはいえ細かい部分に着目したり他の媒体の知識があると思った以上の情報量で楽しめますね。

 これからもアニメの展開、侑の出番、ゆうぽむのいちゃつきを楽しみにしています。